皮下脂肪と表皮の相互作用
コーセーの研究発表なんですけど、フランスのDIVA Expertise社との共同研究を通じ、
皮下脂肪組織と表皮バリア機能との関連性を示す新知見を明らかにしたとのこと。
皮下脂肪には白色脂肪細胞、ベージュ脂肪細胞、褐色脂肪細胞が存在しており、
それぞれ表皮細胞へ与える影響が異なることを明らかにしたというお話。
DIVA Expertise社の脂肪細胞培養技術をもっており、皮膚培養と脂肪細胞培養を
一緒に行ったら、どうなるか?って実験をしました。
結果、ベージュ脂肪細胞と接触していた皮膚細胞は角層バリア形成に関連する
タンパク質フィラグリン(FLG)の発現増加し、
小胞体ストレスに関連するマーカー(BiP)の発現低下が確認されました。
フェラグリンは分解されて天然保湿因子となるもので、保湿に大きく関わるタンパク質。
BiPは、小胞体におけるタンパク質の正常な折りたたみを助ける主要なシャペロンタンパク質。
小胞体内の監視役として働き、異常なタンパク質の蓄積を感知して小胞体ストレス応答の
オン・オフを制御する中心的因子として機能します。
つまり、皮下脂肪の色で皮膚の状態が大きく左右されるかもってことです。
ベージュ脂肪細胞と接触している皮膚細胞は、良い状態になっているわけですが、
今回の研究結果では、そこまで踏み込んでいません。
あくまで、皮下脂肪と皮膚の間で何かしらのやり取りが行われてるのは
明らかだとしています。
今後、皮下脂肪に着目することで、スキンケア研究の幅が大きく広がるのではないか?
との期待が持てるとのことでした。
ですので、ベージュ脂肪細胞を増やす成分を見つけたみたいな
具体的な話はこれからなんだと思われます。
脂肪細胞の違いについておさらい。
白色脂肪細胞は脂肪滴が大きく単体であるのに対し、他は脂肪滴が小さく複数に分かれています。
また、ミトコンドリアの数が異なります。
褐色脂肪細胞は後頚部、肩甲骨間、腋窩周辺にのみにしか存在しません。
加齢と共に減少するといわれており、加齢により脂肪がつきやすくなるのは
褐色脂肪細胞の減少が1つの原因であると言われます。
中間体のベージュ脂肪細胞は白色脂肪細胞から変化したものになります。
一般的に運動、寒冷によって変化するといわれます。
運動することで筋肉からFNDC5と呼ばれるマイオカイン(ホルモンの一種)が分泌され、
それが分解され、アイリシンとなります。アイリシンが白色脂肪細胞上のアイリシン受容体に
結合することでベージュ脂肪細胞に変化するとのことです。
ベージュ脂肪細胞は年齢に左右されないといわれています。
適度な運動が健康に良いってのは、このベージュ脂肪細胞を増やすことが
関わっているのかもしれませんね。
また、カプサイシン、EPA、DHA、フコキサンチン、プロポリス、クルクミン、フェルラ酸
などの成分でもベージュ脂肪細胞を増やす作用があるといわれています。
まあ、適度に運動すると肌にもよいよ、という当たり前の話に
科学的な裏付けが取れましたって話なのかな。
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