真偽を確かめるために購入してみた

ヒト型セラミド原液を15%配合していると謳っている化粧品がありまして。
120mlで2,180円(税込)
もし、本当にヒト型セラミド原液15%入っているのであれば、破格も破格。
原液はおそらくSK-INFLUX V MBでしょう。
原液の定義ですが、セラミドそのものって話ではなくて、
原料として売られているものを原液としています。
ここではエボニック社が販売しているSK-INFLUX V MBという
セラミドプレミックスが原液となります。
まあ、複数のセラミド原液を使っているようですが、
ほぼほぼこの原料が占めていると思われます。
セラミドプレミックスはセラミドを乳化させており、
真っ白な液体となります。
15%も溶かせば乳液のように真っ白な液体となると思います。
例えば、セラミド原液を20%も入れたいかれた美容液があるんですが、
まあ、白い液体となっています。
もちろん、誤魔化す方法はいくらでもあるので、白く濁っているから
セラミドがしっかり入っているとはならないんですが、
少なくとも液体の色を見れば何かしら判断できるだろうと購入してみたわけです。
で、上図の写真がそれなんですが・・・
とても15%セラミドプレミックスが入っているとは思えないものでした。
せめて細工して濁らせておけよと思わなくはないですが、
これでも誰も疑わないのなー
見た感じから、おそらくはセラミド原液の濃度は1%くらい。
某K氏のローションよりは濃いかなーって感じです。
セラミドの濃度としては0.01~0.02%くらいだと思われますので、
化粧水としては十二分な濃度だと思われます。
まあ、売り方に難がありますが、悪いもんではないかな?
さて、このカラクリについて説明していこうと思いますが、
絶対いうのは「可溶化しているからだ」と言い出すんでよ。
セラミドの可溶化、つまり透明化は非常に難しく、大手が特許を取って押さえています。
技術的には可能ではあるが、法的な問題でできないんです。
また、可溶化すること自体、消費者は求めていないわけです。
むしろ、あえて乳化することで沢山入っているように見せることを
するところがあるくらいです。
可溶化のメリットが一切ないわけで、何でした?って疑問が出てくるわけ。
つまり、合理的な理由がないんよ。
ですので、基本的に何かやってることを前提に話を進めます。
①オーダーメイド品
この高濃度マジックを使う方法としては、うっすい原料をオーダーメイドで
作ってもらうって方法。
セラミドは粉末で水にも油にも溶けない、非常に加工難易度の高い原料です。
ですので、セラミド粉末を扱っているところは、加工しやすいように調整してくれる
ところもあります。
セラミドを何種類使って、予算はこれくらいでってオーダーすると
それに合わせたものを用意してくれます。
ただ、これだとコストがあがりますので、本末転倒になるかな。
ロットもそれなりになりますからね。
②薄めてもらって入荷する
別の会社で実際にやられている手法ですが、
原料メーカーからAという加工先が原料を買って、
そこで薄めて、Bという加工先が買う方法。
SK-INFLUX V MBはセラミドの濃度が1.5%ですが、
一旦どこかを経由させて、そこで薄めてそれをオリジナル原料とするわけ。
ですので、原液15%といっても嘘ではないわけ。
おそらくではありますが、ここの扱う商品はすべてこのカラクリが
使われていると思います。
原液って言葉をうまく使っているわけです(悪い意味で)。
商品自体は悪いわけではないですし、かなりリーズナブルだといえますが、
それだけじゃ勝負できないってことで、インパクトを出すために
この手法に手を染めたんでしょうね。
今更引けないでしょうし、不満を感じている人も少ないので
いいのかなー
正直にいえば、まじめにやってるところが割を食うから
やめて欲しいですけどね。
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