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日焼け止めにセラミド入れがち

日焼け止めにセラミド入れてもねえ?

最近、日焼け止めにヒト型セラミド入っているのよく見かけます。

まあ、意図はわからんでもないんですけどね。

消費者もセラミドが入っているほうがよいって思ってますから。

 

ぶっちゃけ、日焼け止めにセラミドって意味ないからね。

 

日焼け止め成分は大きく分けて、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤となります。

 

紫外線吸収剤は肌の手前で紫外線を防いでくれないといけないので、

浸透させては意味がありません。

ですから、当然浸透しないように工夫されています。

まあ、浸透して肌によいものではないですしね。

 

一般的にはシリコーン油に紫外線吸収剤を溶かし込むことで、

ウォータープルーフにするとともに、吸収剤を肌表面に留めます。

セラミドは油分にしか溶けないので、当然ここに留まります。

ラメラ構造を形成していたい、遊離セラミドにはバリア効果はおろか

保湿効果もありません。

 

つまり、セラミドが入っていたとて、セラミドが仕事をすることはないです。

 

また、紫外線散乱剤も肌に浸透しないように配慮されています。

酸化チタンにしろ、酸化亜鉛にしろ、可能な限り粒子が細かくなっています。

そうしないと白浮きしたりと使用感に違和感がでてくるので。

 

こいつらはたいていコーティングされていますが、

これは肌に直接これらの金属が触れるのを防ぐもので、

ナノサイズであることには変わりありません。

つまり、浸透するような処方だと、こいつらも浸透します。

 

通常は被膜を形成させて、そこに留めるような設計になっています。

ですので、セラミドも同様にそこに留まります。

 

流石にセラミドを浸透させるために、紫外線吸収剤、散乱剤も

浸透させているなんて馬鹿なことしてるとこはないと思います。

 

・・・ないよね?

 

 

入れるなら疑似セラミドのほうが理にかなっているかな、

とは個人的には思います。

ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベへニル)

は油分なので紫外線吸収剤とも相性がよいです。

浸透せずに肌の上にラメラ層を形成するので、浸透しなくてもちゃんと仕事をします。

 

浸透させたいものには、ヒト型セラミドで、

浸透させたくないものには疑似セラミドと

使い分けるのが合理的ではあるんですが・・・

 

統一感は持たせたいですしねー

 

 

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