ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜるな、という意味

合理的じゃないって話です

ちゃんと説明しているつもりですが、どうもちゃんと伝わっていないようで・・・

ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜるのがなぜよくないかって話を

繰り返しになりますが、していきたいと思います。

 

分かりやすいようにイメージ図にしてみました。

ヒト型セラミドは300種にも400種ともいわれるくらい種類が多いので、

物凄い複雑ですが、わかりやすいように簡略化してます。

 

ヒト型セラミドだけ、擬似セラミドだけであれば、規則だたしく並べてるので、

バリア性の高い膜を作ることができます。

 

では、混ぜたらどうなるか?

パズルの間違ったピースを無理やり突っ込んだように、隙間ができます。

つまり、バリア性が低下するわけです。

 

非ヒト型セラミドを肌の細胞間脂質に入れた場合、

非ヒト型セラミドはラメラ構造に組み込まれますが、

その結果、バリア機能および保水性の著しい低下が確認されています。

 

 

ただ、基本的には擬似セラミドは浸透せず、肌の表面でラメラ構造をした膜を形成します。

利点としては、肌に浸透しないので刺激性の心配がないってのと、

1つ余分に膜を張るわけですから、その膜分だけ、バリア性、保湿性が高まります。

 

つまり、別々になったものを使うのであれば、問題ありません。

ヒト型セラミドのクリームを使ったあと、擬似セラミドのクリームを使えば、

いいとこどりできるわけで、非常に効果的です。

 

 

ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜる処方には大きく3パターンがあります。

①ヒト型セラミドが多く、擬似セラミドが少ない

基本的に擬似セラミドは1%以上配合しないと効果がありません。

このパターンは、セラミドの種類が多いということを主張したいがためのものになります。

ですから、擬似セラミドは物凄い微量となります。

表示できればOKなんですから。

 

この場合は、擬似セラミドは浸透しないので、影響はほぼゼロです。

無視しても問題ない量しか配合されていないので、気にしなくもよいです。

 

②擬似セラミドが多く、ヒト型セラミドが少ない

これは①と逆で、実際の効果をだすのは擬似セラミドが担っており、

ヒト型セラミドは表示できればいいといった感じになります。

 

ただ、肌表面でラメラ構造を形成する際に、ヒト型セラミドが

そこに捕らわれてしまう可能性があります。

ヒト型セラミドは肌に届かないわ、擬似セラミドの膜も脆くなるわで、

良いことが1つもないです。

 

まあ、このパターンはヒト型セラミドが本当に微量ですので、

これも気にする必要はないです。

逆に、真面目に入れちゃうと、折角配合しているのに、

意味がないどことか、マイナスになることもあるってわけ。

 

③どっちもすくない

ヒト型セラミドも擬似セラミドも微量って場合。

その場合は、まあ気にする必要性すらないです。

 

 

どっちも沢山入ってるパターン?

そういうものは多分ないと思います。

コストをかけた割にはって商品になるでしょうから。

 

あと、同じ理屈で、擬似セラミドの何種類も使うってのは、

結果として脆い膜を作ることになるので、合理的ではないです。

まあ、そんなことしてるとこはないと思いますが。

 

まとめると、

・ラメラ構造は単体で構成したほうがバリア性、保湿性は高くなる

・ラメラ構造に異物が混ざると、バリア性、保湿性は低下する

・基本、擬似セラミドは浸透しない

・混ぜているといっても、ほとんどはどっちかは飾りなので気にする必要はない

・別々になっているものを使う分には、非常に相乗効果が高い

 

って感じかな。

 

 

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