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広告の謳い文句、あれこれ

セラミド関連の商品の謳い文句

1つではちょっと小ネタ過ぎて話を膨らませれないので、

気になった謳い文句をまとめて解説していこうと思います。

 

①セラミドとシルクが層になって重なり まるで第2の肌のように肌表面をコーティング

イメージ図はこんな感じになるってな主張ですね。

ちょっと何言ってるのかわかんないですが、

シルクが角質細胞の代わりになって、疑似的な角質層を肌の上で形成すると。

 

それはまるで第二の肌だと。

 

セラミドはヒト型セラミドを使用していますが、

当然ながら角質層に浸透します。

エビデンスもしっかりあるわけで、昨今のセラミドブームは、

ちゃんと肌のセラミドを補えるからなわけで。

 

シルクは加水分解シルクを使用。

シルクはタンパク質で形成されており、これを酵素によって分解したものになります。

シルクの状態では水に溶けないので、化粧品に配合するのは困難。

ですので、水に溶けるように細かくしているわけです。

まあ、当然ながら水に溶けています。

しかも浸透することを目的にして作られている原料です。

 

残念ながら、図のようになることはないです。

どちらも角質層へ浸透してしまいますので・・・

 

第二の肌といいたいのであれば、疑似セラミドを使うほうが

良いんでないかなー?

 

 

②当社比500倍のセラミド配合

セラミドが500倍って言われるとすごい気がするのですが、

まあ、気のせいです。

当社比ですからね。

 

セラミドは粉末になるので、セラミド100%は粉末の状態になります。

仮に比較対象の商品が0.2%だと、500×0.2=100%となってしまいますので、

0.2%ってことはあり得ないわけです。

その商品は美容液ですので。

まあ、普通にセラミドを水に溶かせる濃度は1%が限界なので、

比較対象のセラミドは0.002%以下ということになります。

 

逆に言えば、比較対象の500倍できるくらい、

比較対象の商品はセラミドの濃度が低いってことになります。

そのクソうっすい商品を売ってたんかい!

って話になりますが、その商品は売っていません。

 

500倍って言いたいがために、1/500にした商品を予め作るんです。

量産はしないですけど、商品を役所で登録して、

形だけはそういった商品があったということにします。

 

この手法は昔から行われており、有名なのは馬プラセンタです。

 

こんなん、見たことないですか?

ウマプラセンタのアミノ酸量はブタプラセンタの何百倍なんですー的な?

 

ぶっちゃけ、プラセンタってタンパク質でできているので、

ほぼほぼアミノ酸で構成されています。

フリーズドライにしたら、90%以上はアミノ酸です。

これは豚でも馬でも一緒。

なんなら鹿やら羊でもな。

 

じゃあ、なんでこんなに差がでるのか?

答えは上のセラミドの例と同じです。

何百倍っていえるように、薄いプラセンタ溶液を作るわけですよ。

方や粉末、方や水溶液って、そりゃ差がでるのは当然です。

 

1%にも満たないブタプラセンタエキス溶液と、

100%の粉末ウマプラセンタを比較しているにもかかわらず、

どちらもプラセンタエキスだってことで、

同じ土俵で比較しているわけ。

 

まあ、うちもアシルセラミド600倍とか言ってますが、

これは前の濃度が低かっただけです。

こういう何百倍(当社比)ってのは、すごいと思うのではなく、

比較対象が滅茶苦茶低かったんだなーと思って差し支えないです。

 

 

③ヒト型セラミド原液20%

Skinmimicsなどの原液を20%も配合していれば、確かにすごいことです。

うちの極も原液20%です。

ぶっちゃけ、原価的にこれが限界です。

 

ただ、この商品に使われている原液と呼ばれているもの、

元々は粉末原料として販売されているもので、

それを勝手に薄めて原液といっているわけです。

 

そのため、その原液の濃度は自由にできるわけで、

薄めたものを20%配合したとて・・・ってな話になります。

 

まあ、これはだます気満々のコピーでして・・・

 

セラミド20%配合されていると錯覚する人もいるでしょうし、

ちょっと知識がある人でも、セラミド原液が20%もって

思ってしまう人がほとんどだと思います。

 

自作のセラミド原液の濃度が1%かもしれないですし、

0.001%かもしれない。これは作っているとこしか知る由はないわけで。

 

 

 

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