SPARC、コラーゲン産生に関与することが発見される

SPARC(Secreted protein acidic and rich incysteine)

花王の研究発表になります。

カネボウで研究されていたものですが、カネボウは花王の傘下ですので。

 

SPARCというタンパク質が各種コラーゲンの産生に関わっており、

複数のコラーゲン産生に働きかけるってところが新しい知見なんだそうな。

 

SPARCはSecreted protein acidic and rich incysteineの略したもので、

直訳すると「酸性およびシステインに富むタンパク質」となります。

酸性でシステインが多いタンパク質ってことなのでしょう。

 

このSPARCは線維芽細胞から分泌され、コラーゲンとヒアルロン酸の合成をともに高め、

さらにコラーゲンに関しては細胞表面の線維形成を促進する作用を持つことがわかっていました。

 

そもそも、SPARCは骨組織でコラーゲンと結合するタンパク質として1981年に発見されました。

その後の研究で、様々な組織に存在し、細胞の増殖、分化、移動などを促す多彩な機能をもつ

ことがわかりました。

その一環で、皮膚でも重要な働きをしているのではないか?ってな話です。

 

肌に存在するコラーゲンは9種類もあり、それぞれ役目が違います。

有名なところでは、普段サプリや化粧品原料として使われているのがⅠ型コラーゲン。

Ⅲ型コラーゲンは赤ちゃんの肌に多いって話もよく聞くんでないかな。

 

今回でてくるのはⅠ型、Ⅳ型、Ⅶ型のコラーゲン。

Ⅰ型は真皮の大部分を占めている繊維状のコラーゲンで肌の土台となっています。

まあ、真皮における大黒柱です。

 

Ⅳ型は基底膜を構成するコラーゲン。

Ⅶ型は基底膜と真皮をつないでいるコラーゲンとなります。

昨今では注目されている部分ですよね、基底膜って。

 

Ⅰ型は2012年、カネボウの研究でSPARCが産生促進効果があることを発見していました。

翌年、例の問題が起こるわけですが・・・

 

で、今回はⅣ型、Ⅶ型に着目し、SPARCを添加した培地で

真皮線維芽細胞と表皮細胞をそれぞれ培養したところ、いずれも

Ⅳ型、Ⅶ型コラーゲンの産生が高まったそうな。

 

 

 

さらに、3次元皮膚モデルにSPARCを添加したところ、

基底膜の形成を促進することも確認されました。

まあ、基底膜を構成しているコラーゲンが増えるわけですからね。

 

つまり、真皮において重要な役割を担っている3つのコラーゲンに対し、

SPARCは同時に働きかける司令塔のようなものだってことが言えるわけ。

もしかしたら、他のコラーゲンも影響を与えているのかもしれません。

 

SPARCは光老化の影響を受けるとのことで、紫外線が当たる部分は

SPARC産生能が低下するそうな。

つまり、紫外線によってSPARCの量が減り、Ⅳ型、Ⅶ型コラーゲンの産生が低下、

その結果、基底膜の構造的な劣化が起こり、シワやシミの原因となると。

 

SPARCは分子量が43000くらいといわれており、肌から浸透させるのは無理。

となると、SPARCを増やすことができる成分を見つけることが求められるわけですね。

 

まあ、SPARCは繊維芽細胞が放出するわけですから、

繊維芽細胞を活性化させるようなものってことでよいのではないかな。

そういった成分は現状、たくさんありますので、SPARCに着目して

調べれば、良き成分が見つかるかもね。

 

もしくはSPARCと同様の働きをする疑似的な成分を低分子で作れれば・・・

これはハードルが非常に高いだろうけどね。

できれば、シワ改善の部外品どころか医薬品にもなりかねないものに

なるだろうなー

 

逆に基底膜に作用しているといわれる成分を調べれば、

SPARCにたどり着く可能性もありますね。

 

これは今後も要注目な話題です。

 

 

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