多孔質材料

吸着性がウリです

多孔質性とは、細かい小さな穴がたくさん存在しており、

そこに物質が入り込むことで、その物質を吸着します。

 

代表的なのは炭ですね。

炭を水に入れると、炭に塩素だのカルキなどが吸着されて、

水がきれいになるってやつ。

浄水器のカートリッジもだいたい活性炭がはいっています。

 

さて、ここで問題です。

ミネラル豊富な天然水に炭を入れるとどうなるでしょう?

 

答えは簡単、ミネラルも吸着されて、普通の水になります。

人体に害のあるものだけ吸着して、人体に良いものは吸着しない、

そんなご都合主義的なことは起こりません。

 

 

化粧品にもこの吸着性を利用して、多孔質素材が使われることがあります。

炭を使っているものもあれば、粘土(クレイ)を使用しているものも。

サンゴ末ってのもそうですね。

 

皮脂や汚れなどを吸着することで、きれいにしようってな

洗顔剤である場合が多いです。

 

まあ、メイク汚れは落とせないので、クレンジングには使われないかな。

 

界面活性剤を使用せず、肌に優しいってことをメリットとしている

商品が多いので、合わせて保湿成分が入っているものが多い。

 

当然ではありますが、多孔質性のあるものと一緒にすれば、

もれなく吸着します。

当たり前ですが、保湿成分もね。

 

保湿成分は肌に、皮脂や汚れは吸着される、

そんな都合のいいことにはなりません。

残念ながら。

 

吸着する穴は非常にたくさんあるので、保湿成分を吸着したからといって、

吸着性が失われることはないですが、保湿成分はほぼ無力化されるでしょう。

逆に吸着性を超えるくらいに保湿成分が配合されていたら、

今度は吸着性がなくなるので、本末転倒。

 

作る方はわかっていると思うんですが、

まあ、求められているものを作るのがOEMだからね。

 

あと、この多孔質性は消臭作用もあります。

臭いも吸着できるわけさね。

 

当然、香料とかも吸着してしまうので、

通常よりもたくさん入れる必要があります。

しかも時間経過とともに、においがどんどん失われます。

 

無駄になるだけならよいのですが、こちらはコストを喰うので、

消費者にとってはデメリットとなります。

 

この手の商品は、できるだけ余分なものが入っていないほうが

理想ではあります。

この手のものは、多孔質素材以外、可能な限りシンプルな構成

ってのは商品を選ぶのがよろしいかと。

 

 

【関連記事】

 

 

<<<前            次>>>