石けんシャンプー

個人的に苦手

石けんシャンプーってのは、まあ石けんなんだけど、

厳密には鹸化によってできる界面活性剤を洗浄剤としている

シャンプーのことです。

 

油にアルカリを混ぜて反応することで、脂肪酸+アルカリとなったものができます。

水酸化Naで反応させれば、脂肪酸Na、

水酸化Kで反応させれば、脂肪酸Naとなります。

 

脂肪酸がステアリン酸であればステアリン酸Na、リノール酸であればリノール酸Naとなります。

 

で、こいつらはアルカリ性でないと泡立ちません。

ですので、石けんはアルカリ性であり、石けんシャンプーも同様です。

 

困ったことに、髪にアルカリが触れると、キューティクルが開くんよ。

キューティクルってのはケラチンタンパク質で、髪を守っている

鎧のようなものです。

キューティクルとキューティクルの境界には細胞膜複合体(CMC)が存在し、

これによってくっついています。

CMCは糊みたいな役目をしているわけ。

アルカリ剤はこの結合を緩める作用があるわけです。

 

これを利用して、ヘアカラーはアルカリ剤でキューティクルを開き、

色素を髪の中へと浸透させます。

だから、髪染めた後は髪の調子が悪くなるわけ。

 

幸い、開いたキューティクルは酸性剤で閉めることができるので、

通常は酸性リンスとセットで使用することになります。

 

ただ、このpHの大きな移行を繰り返すってのは髪への負担が大きい。

正直、私も石けんシャンプーなめてた時がありました。

 

石けんで髪洗うのと一緒でしょ?大丈夫、大丈夫。

と安易な気持ちで使ったら、まあ大変。

髪がパッサパサになって、今までできたことない枝毛が

大量発生するという事態に。

 

それがトラウマで、石けんシャンプーは使えないです。

 

それはさておき、なぜかわからんけど、石けんシャンプーを売っているところの

共通の謳い文句があるんです。

 

「最初は髪がきしむかもしれない。でもそれは髪本来の姿に戻ろうとしているだけ。

使い続ければよくなる」

的なことをだいたい言ってます。

 

なんなんでしょうね・・・

 

間違いなく、キューティクルが開くわけで、そんなわけがないのですが、

仮にそう感じるとして、なぜそうなるのかってのを推測してみようかなと。

1つは、めくれ上がったキューティクルが摩擦等で削られてしまうという可能性。

引っかかりがなくなるってのと、開くキューティクルがなくなるので、

石けんシャンプーによる影響がなくなるのではないかと。

まあ、髪はもろくなって切れやすくなるんですけどね。

髪から成分が垂れ流し状態となっているので、パサつきも解消されないかな。

 

もう1つは、コーティング剤で覆ってしまう方法。

シリコンが確実ですが、おそらくそんな露骨なものを使うことはないでしょう。

まずノンシリコンも一緒に謳ってるし。

 

なにか別のもので、物理的に被膜することで、誤魔化すことが可能です。

 

まあ、両方同時に組み合わさって、起こりえる現象なんじゃないかなー。

個人的にはどんだけ使っても、髪が痛むだけだと思っていますけども。

 

 

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