細胞間脂質について

細胞間脂質とセラミド

細胞間脂質は、角質細胞の間を埋めている部分です。

肌のバリア機能、保水性に大きく関わっています。

細胞間脂質の構成は上図のようになっており、

半分近くはセラミドが占めます。

 

 

こんな感じで、セラミドによって、油、水、油と交互に層を成す

ラメラ構造をとっています。

 

肌バリアと保湿の要となる細胞間脂質ですが、

正直、丈夫ではないです。どちらかといえば、デリケート。

 

物理的にも非常に弱いです。

そもそも角質層って超薄い。

刃物でちょっと切ると血がでるわけで、

血が出てるってことは角質層を切り裂いているわけで。

 

ガムテープを肌に貼って、勢いよく剥がすと、

もれなく角質層の表面もついていきます。

つまり、細胞間脂質がもってかれるわけです。

 

掻きむしるのは当然として、タオルでゴシゴシするだけでも

角質層にダメージがあるわけです。

 

また、ご存知の通り、洗顔剤で洗うとつっぱりを感じる人もいます。

これも洗浄剤によって、細胞間脂質がもってかれているからです。

まあ、洗いすぎってやつです。

 

お風呂上りは乾燥しやすいと言われるのは、

お風呂でゴシゴシするからってのもありますが、

湯船に浸かることで、角質層がふやけることで、

セラミド間が緩み、そこから水分がぬけるから。

化粧水の原理も同じ。

化粧水によって、水分が増えて、セラミド間に隙間ができるので、

蓋をしないと乾燥するよーって話。

 

まあ、入った水分がぬけるだけなんですけどね。

 

 

で、日々角質は削られ続けているの角質層は、

代謝によって日々生まれ変わっています。

セラミド、脂質、天然保湿因子などなど、

内側から供給されます。

 

しかしながら、乾燥肌ってのが存在するわけで、

その原因は2つ。

 

1つは供給より消費のほうが多い場合。

きっついクレンジングとか使ってたら、

あっという間に供給が追い付かなくなります。

解決方法は洗顔を見直すだけ。

 

もう1つは供給不足。

加齢に伴う代謝の低下が原因。

セラミドに関していえば、40代で20代の半分くらいになるんだそうな。

解決策は、代謝をあげることですが、

まあ、そう簡単なことではないです。

 

 

さてさて、この状況下で、セラミドは塗布では補えないとするのは、

なかなかに絶望的だとは思いませんか?

簡単に失われるのに、簡単に補えないってことですからね。

 

 

そもそも、セラミドって油なわけじゃん?

スクワランとかアルガンオイル、肌に馴染むのであれば

セラミドが肌に馴染むって考えても問題ないと思うんですよね。

 

角質細胞を補うってのであれば、何をバカなって話になりますが、

セラミドはセラミドとして存在し、そのままの形で機能しているわけです。

 

ちなみに、10代、20代のセラミドが満たされている状態であれば、

外から入ることはないです。

必要ないですからね。

例えば、洗顔で細胞間脂質がもってかれたら・・・

入る隙間があるわけですから、入るのではにでしょうか?

ヒト型セラミドなんですから。

加齢によるセラミド不足は、上層部でしかセラミドを補えないと思われます。

ですので、使用を止めると、セラミドの補充した層があるうちはいいのですが、

その層が代謝によって、入れ替わったら、また乾燥することになります。

 

これを解消するために、ナノ化したり、特殊な溶剤を使ったり、

内側からセラミドの合成を促したりと、各社工夫しています。

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