関連していると考えられていたけど、科学的に証明されたって話
アトピーの人は皮膚のセラミドが少ないってことは言われていたのですが、
アトピーだからセラミドが少なくなっているのか、セラミドが少ないからアトピーに
なっているのか、はっきりしない状態だったわけです。
まあ、鶏が先か卵が先かって話。
直訳すると酸性セラミダーゼの過剰活性はセラミドの損失を促進し、アトピー性乾燥肌や
Th2偏向免疫分極を引き起こす。
セラミダーゼってのはセラミドを分解する酵素で、これが増えたらセラミドが減ります。
で、減った結果、アトピーになったので、セラミド不足がアトピー性皮膚炎の原因となる
ってことが証明されたと。
まあ、セラミドを補うことでアトピーの改善が確認されているので、
そりゃそうだろうという感想を抱く人は多いでしょうが、世界で初めて
証明したってことで話題になっています。
実験方法は酸性セラミダーゼを過剰発現するマウスを作成し、その状態を観察するものとなります。
変異マウスは、バリア機能および保水能力が著しく損なわれた非炎症性鱗屑性皮膚を発症し、
酸性セラミダーゼ活性が有意に上昇し、SCにおけるセラミドレベルが著しく低下した。
簡単に言うと、炎症はしていないけど、メッチャ乾燥肌になったってこと。
また、表皮神経増生と神経抑制因子 Sema3a の低下が確認され、
ダニ抗原刺激により、好酸球浸潤、血中IgE上昇、Th2関連分子(Ccl17, Ccl22, Il13など)
の著明な増加が生じました。
神経細胞が皮膚表面まで伸びで、ちょっとした刺激で炎症が促進されました。
結論として、セラミド欠乏 → バリア破綻 → 神経過敏 → Th2型炎症という一連の
病態進展を実証されたと。
炎症によってセラミダーゼが作られセラミドが減ると考えられていたわけですが、
セラミド不足が炎症を引き起こすということを示唆することとなったわけです。
まあ、正直どっちでもよいというか・・・
現実問題、セラミドが少なくなるのは炎症が引き金であることには変わりなく、
非炎症下でセラミドが不足するって状態はあんまり想像できないんよなー
今回は無理やりセラミダーゼが異常活性している個体を作っているわけで、
アトピーの人がすべてセラミダーゼが異常活性しているってわけではないので。
赤ちゃんがアトピーになる原因って、確かに謎なわけです。
遺伝的な異常、たとえばセラミド合成酵素関連の遺伝子が先天的に問題があった
ってのが原因の場合も確かにありますが、全体でいえば一部であり、
ほとんどの場合は、そういったい先天的な異常があるわけではありません。
仮説の1つとして、清潔すぎる環境が当たり前になってしまい、
ちょっとした菌の接触に過剰反応してしまった結果、
アトピーの原因になるのでは?というのがあります。
家畜を飼っている家庭でのアトピー率が異常に低かったという
統計的なデータが根拠となっている仮説ですね。
もう1つの仮説は、母体の悪いものを赤ちゃんがすべて引き継いだ結果、
その毒素を皮膚から排出し、アトピーとなるのでは?とも言われます。
たとえば、妊娠したらマグロあんまり食うなって言われます。
マグロは食物連鎖の上位のほうで、水銀などの重金属を多く含まれている
可能性があり、成人では問題なくても赤ちゃんにとっては問題がある濃度に
なってしまうとかなんとか。
皮膚は排泄器官であるといわれているのが根拠となっているわけですが、
科学的に証明されたものではないです。
経験則として、最初の子はアトピーになりやすいってのも根拠にはなっているかな。
どちらにしても、炎症が起点になっているんよな。
アトピーの関してはoutside-in仮説とInside-out仮説ってのがあって、
outside-in仮説は皮膚のバリア機能障害(外側)が先行し、その結果として
アレルゲンや細菌が侵入し、免疫異常(内側)が引き起こされるとする派。
Inside-out仮説は免疫異常(内側)による炎症が原因でバリア機能(外側)の低下
が起こるとする派。
今回の研究はoutside-in仮説を強く支持している結果であるわけですが・・・
やっぱりどっちでもよいよな・・・
【関連記事】
