なぜ、老化細胞が蓄積するのか
日本メナード化粧品と藤田医科大学との共同研究により、皮膚老化の新たなメカニズム
を明らかにしたとの発表がありました。
紫外線によってDNAに甚大なダメージを受けた時、
細胞分裂の際に看過できない致命的なコピーミスが発生した時など、
元の細胞から見て「異物」となった際に、分裂できなくするようにできています。
それが老化細胞です。
老化細胞はSASP因子を放出し、それによってマクロファージが集められ、
除去されます。
本来なら除去されるのに、除去されないって状況が起き、
それが老化の1つの原因となっているのですが、そのメカニズムはよくわかっていませんでした。
それが明らかとなったってのがこちらの研究なわけです。
そのカギを握るのが制御性T細胞(Treg)になります。
免疫細胞の一種で、過剰な炎症を抑える役目をになっています。
抗炎症効果を持っているわけですから、体にとってはなくてはならない存在ですし、
体の秩序を守る要でもあるんですが・・・
おかしくなったTregは免疫細胞の攻撃からガン細胞を守るようになることが分かっています。
本来はガン細胞へと集中砲火をしたいわけですが、Tregが仲裁にはいってくるわけです。
ガン治療において、Tregをどうにかできないか?ってのが1つの研究テーマとなっています。
同じように、老化細胞が除去されないのはTregが関わっているということを突き止めたってわけ。
TregはSASP因子である炎症性サイトカインIL-1βとIL-6を受けると、
おかしな行動を取り出します。
単体ではなくて、この2つのサイトカインが揃うことが引き金となるようです。
まず、異常Tregは炎症を抑制しません。
そしてIL-17を分泌するようになります。
このサイトカインは乾癬に関わっているといわれています。
IL-17を受けた老化細胞はマイクロファージに対する抵抗性が高まります。
アポトーシス(自然死)しにくくなるそうな。
結果、老化細胞が除去されないってことになるというわけです。
本来炎症を抑えるのが仕事のTregが過剰な炎症誘発因子に曝されると
仕事をしないどころか、邪魔をするようになるってのは、意味不明過ぎる。
なんでこんな仕組みになっているんでしょうね?
根本的に解決しようと思ったら、まずは老化細胞を作らせないってことですかね。
老化の原因の8割は紫外線っていうのもあながち嘘ではなくて、しっかり日焼け止め
するってのはとても重要だってこと。
もう1つは炎症を抑えるってことかな。
炎症がなければTregが狂うこともないのでね。
この研究を活かして差別化するとするならば、IL-1βとIL-6を劇的に抑える
成分を見つけて配合することになるかな?
たぶん、その方向性で製品化を目指しているとは思います。
IL-17を抑えるってのもありですが、IL-1βとIL-6を抑えれば
必然的に抑制されるからね。
炎症を抑えることで老化細胞の蓄積が抑えられるって話ではあるのですが、
逆をいえば、老化細胞の蓄積は放っておくと加速するってこと。
肌であれば、抗炎症剤なんて沢山存在するわけでして、
何とかしようと思えま可能ではあります。
しかしながら、全身で起こっているわけで、その一部はガン化するわけです。
飲む抗炎症剤的なものがあればよいんですけどね・・・
いや、あるわ。
【関連記事】
<<<前 次>>>
