クチナシエキスにレチノイド様作用がある?!
クチナシエキスは基本的には着色目的で使われています。
食品でもしばしば見る天然着色料。
このクチナシエキスにレチノイド様作用があるそうな。
サティス製薬のオリジナル原料ではあるのですが、
梔子の植物レチノイドと命名されています。
レチノールの欠点はレチノイド反応と呼ばれる副反応があるほか、
安定性に難があり、特殊な加工をするか特殊な容器を使う必要があります。
そのため、レチノール同様、もしくはそれ以上の効果がありながら、
副反応が出ず、安定性に優れているものが求められています。
クチナシには色素成分であるクロセチンが含まれています。
クロセチンはアポカロテノイドに分類される物質で、
カロテンの代謝物になります。
植物はβカロテンの形で体内に保持しており、一般的にレチノールに
変換されることはなく、別の色素へと作り替えられます。
クチナシはそれがクロセチンであるという話。
大元は一緒なんだから、クロセチンにもレチノール様作用があってもおかしくはないのでは?
分子構造的にも近いし・・・って発想で調べた結果、レチノール様作用があったと。
クチナシから抽出されるクロセチンは配糖体となっており、
糖を外さないと活性を示すことがありません。
食品なら腸内細菌によって分解されるんですが、塗布となるとそうはいきません。
ですので、こちらのクロセチンはアグリコン体になっており、
活性型クロセチンと呼ばれるものになっています。
注目される効果として、ヒアルロン酸産生の増加というものがあります。
ぶっちゃけ、レチノールにそんな作用はないんですけどね。
in vitroの実験では対象区に比べ2割ほどヒアルロン酸の産生がアップしたとのこと。
また、HYAL1(ヒアルロニダーゼ-1 )の発現量が50%くらいになったことから、
ヒアルロン酸分解酵素の産生が抑えられ、ヒアルロン酸の分解を抑制してくれる
効果が期待できます。
まあ、これもレチノールにはない効果なんですけどね。
肝心の抗シワ作用ですが、シワ面積率、シワ体積率、シワの個数での有意差がでています。
ただ、部外品で行われている試験とは違いますので、レチノールより優れているか
といわれると、なんとも。
しかも5%で試験をしていますので、推奨量は多くなっているのではないかと思われます。
レチノール様作用云々というより、ヒアルロン酸云々って言ったほうが
差別化を考えるとよいかなーとは思います。
クロセチンは高い抗酸化作用があり、サプリは結構前から使われています。
黄色の色素であることから、黄斑に作用して黄斑変性症の予防効果があるとか、
ピント調整をする毛様体に作用することで、視力回復効果などが期待されます。
また、睡眠の質を高める効果があるとされます。
高純度のクロセチンはお値段が非常に高いわけですが、
クチナシエキスはどの程度なんでしょうねえ?
化粧品原料としては
Synchronight™(Givaudan S.A.)
表示:水、グリセリン、ベタイン、クチナシ果実エキス
ブルーライトから肌を守る効果があるそうな。
ガデニールイエロー NB(一丸ファルコス)
表示名称:水、BG、クチナシ果実エキス
メラニン生成の抑制効果があるそうな。
ファルコレックス クチナシB(一丸ファルコス)
表示名称:水、BG、クチナシ果実エキス
上記のやつは着色目的がメイン。ほぼ同じものだと思います。
サンシシ抽出液BG(丸善製薬)
表示名称:水、BG、クチナシ果実エキス
抗酸化作用があります。
クチナシ濃縮エキス(香栄興業)
表示名称:水、エタノール、クチナシ果実エキス
天然色素。
これらの成分にも当然クロセチンは含まれています。
おそらく、同様の効果は大小あれど、あるのではないかと思われます。
まあ、クロセチンの配糖体かアグリコン体かはわかりかねますけどね。
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