全部有効量入れれるわけないんですけどね
私がサプリのOEMメーカーで営業していた時ですけども、
アレもコレも、とにかくたくさん原材料名に成分を並べるって
製品が流行っていました。
当時、オールインワンジェルが台頭しており、サプリにもその流れが
来ていたのだと思われます。
300mgしか入らないカプセルに、アレもコレも入れたい、
全部入れたいなんてやったら、そりゃ入っているかいないかって
レベルでしか入れれないんですけどね。
コラーゲンを有効量入れたい?いや、コラーゲンの有効量って2gなんですけど。
可能な限りたくさん入れたい?で、予算は?ハハッ、一昨日きやがれって
やり取りを何度したか。
現状、サプリメントにおいては機能性表示食品って制度もあってか、
この手の製品は昨今あまり見かけません。
飲んでも意味ないものをクソ高い価格で売ってるんだから、
そりゃ淘汰されるわかな。
化粧品業界でも全成分表示が義務づけられたすぐは、
この手の製品がいっぱいありました。
並んでいる成分だけは立派なんですが、入っている量は微量で
トータルしても有効成分1%もないなんてよくあったわけ。
オールインワンの台頭もこの頃になります。
しかしながら、化粧品業界でも下火の処方になっていました。
OEMメーカーとしても、あまりクソみたいな商品は作りたくない
ってのが本音ですからね。
ちゃんとした物を提案したいわけさね。
しかしながら、最近になってこの手の製品をよく目にするようになっています。
韓国コスメで多いように感じます。
ベタベタなテンプレート展開の韓国ドラマが中高年の女性に刺さったように、
こちらも一周して、使い古された処方が逆に新しいみたいなことになってんのかね?
SNSを中心に支持されているみたいです。
ヒト幹細胞培養液とかEGFなどの成長因子とか、機能性ペプチドとかが
ずらりと並んでおり、見てくれは非常に豪華。
で、実際にはどのくらい配合されているかってのは知る由もないわけ。
販社はこんなに凄い成分が何種類も入っているってのを謳うばかりで、
濃度については一切触れません。
一般消費者は原料原価なんて知るわけがないのですが、
知っている身としては、まともに入れるなんて到底無理な話ってのが
わかってしまうわけ。
下手したら販売価格を超えかねないですからね。まともに入れたら。
せめて1つか2つはちゃんと入っていればと思わずにはいられません。
次から次と出てくるってことは、売れているってことなんでしょう。
嘆かわしいことです。
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