オルタナティブオートファジー、肌の光老化を抑制する
資生堂と東京科学大学の共同研究により、オルタナティブオートファジーが、
紫外線による肌の光老化を抑制する働きを持つことを明らかにしたという発表がありました。
オルタナティブオートファジーとは従来と異なるオートファジーで、
細胞が過度にダメージを受けると発動するんだとか。
過度にダメージを受けた細胞は老化細胞となって分裂を停止し、
アポトーシスするか、NK細胞によって処理されます。
しかしながら、本来細胞にはそこからでも立て直す力があり、
それがオルタナティブオートファジーだというわけさね。
オートファジーが日常のゴミをリサイクルする仕組みだとするば、
オルタナティブオートファジーは家をリフォームするようなものです。
本来はオルタナティブオートファジーが発動しないように生活するのが
望ましいわけですが・・・
はじめに、表皮細胞に紫外線(UVB)を照射すると、表皮細胞内の
ミトコンドリアが損傷することが分かりました。
ミトコンドリアは細胞核とは別にDNAを持っており、
必要最低限の遺伝子しか持ち合わせていません。
そのため、紫外線によるダメージの影響を受けやすくなっています。
損傷したミトコンドリアの周辺では炎症が引き起こされることが分かっているのですが、
オルタナティブオートファジーが活性化することで、炎症が抑えられることを
今回確認したとのこと。
炎症が起こるのは、そこに処理すべきものがあることをアピールして、
免疫細胞などを遊走させるためです。
オルタナティブオートファジーによってミトコンドリアが分解されれば、
炎症を起こす必要もないわけです。
だって、処理されてるんだから。
炎症下ではコラーゲン分解酵素などが活発化するのですが、
オルタナティブオートファジーによって、処理されるべきものが無くなり、
炎症がストップするため、コラーゲン分解酵素などの働きも鎮火します。
新しい発見とのことですが、まあ、当然といえば当然の話。
最後に、オルタナティブオートファジーを活性化させるエキスとして
毛葉香茶菜エキスを見出したとのこと。
前回はカメリア種子エキスがオルタナティブオートファジーを活性化させる
って話でしたが、新たに原料を見つけてきたわけですね。
毛葉香茶菜は中国での呼び方で、ヒキオコシのこと。
別名、延命草とも呼ばれています。
資生堂では長命草(ボタンボウフウ)を使用していることから、
延命草エキスと呼んだ方がしっくりくるんですけどね。
産地が中国となっているので、中国名で表記しているのかな?
実際に延命草エキスとして、一丸ファルコスのファルコレックス エンメイソウ
丸善製薬のエンメイソウ抽出液が挙げられます。
抗炎症、抗アレルギー作用があるようです。
もちろん、今回新たに発見されたものですから、
オルタナティブオートファジーを活性化させるなんて話はないです。
今回の発表でのデータは蛍光写真が載せられていましたが、
正直・・・よくわからん。
心なしか、発光が強くなってる?って感じです。
まあ、データのとり方が悪いのではと思わなくはないです。
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