新たな美白承認成分 グリチルレチン酸ステアリルSW

炎症を抑えることでメラニンの生成を抑制する成分

コーセーと丸善製薬との10年以上にわたる共同研究により、

グリチルレチン酸ステアリルSWが新たに美白有効成分として

厚生労働省から新たに承認されました。

 

 

丸善製薬は漢方系の原料に強く、グリチルリチン酸の原料となる

甘草エキス関連で様々なエビデンスのある原料を出しています。

 

 

従来のグリチルレチン酸ステアリルとは化学式が若干異なります。

グリチルレチン酸ステアリルは油溶性となるためハンドリングが悪く、

ほとんどは水溶性のグリチルリチン酸ジカリウムが使われます。

ただ、抗炎症作用はグリチルレチン酸ステアリルのほうが高いです。

 

グリチルリチン酸系は医薬部外品では上限が0.3%となっており、

より高い効果を求める場合にグリチルレチン酸ステアリルが使われます。

おそらくグリチルレチン酸ステアリルSWも同様の制限がかかると

思われます。また、構造上油溶性だと思われます。

 

抗炎症作用については、グリチルレチン酸ステアリルと同等だと

あんまり意味はないので、おそらく高いんだと思われ。

 

美白のメカニズムは抗炎症作用によるもの。

紫外線によりダメージを受けた細胞は活性酸素を発生させます。

その活性酸素が炎症を誘発。それが引き金となりチロシナーゼが

活性化し、メラニンを生成します。

 

美白成分のほとんどは、メラニン生成を抑えるもので

抗酸化作用によって活性酸素を無毒化するか、

抗炎症作用によって炎症を抑えるか、

チロシナーゼ阻害によってメラニン生成を抑制するかになります。

 

で、グリチルレチン酸ステアリルSWは抗炎症作用によって

美白効果を発揮するというものになります。

 

昨今はそれとは別の新しいアプローチによる美白成分の開発がトレンドになっており、

今回の発表には正直目新しさは皆無です。

10年以上も前から始まっているプロジェクトなのでしょうがないのですけどね。

 

メリットとしては、抗炎症作用があるので基本的には肌荒れが起こるってことはないです。

 

また、美白と同時に抗炎症も謳えるので、両方で承認を取れば

W効果とかなんとかいって売ることができます。

取れるかどうかはわかりませんが、コラーゲンの分解は炎症によるもので、

抗炎症作用によってシワ改善作用ってのも謳えるようになるかもしれません。

 

実際に初めてのシワ改善の効果で部外品認定されたニールワンは

抗炎症作用がメインに作用機序になります。

おそらくですが、取ろうと思えば取れないことはないと思います。 

 

 

懸念点は従来のグリチルレチン酸ステアリルとの差別化かな。

これだとグリチルレチン酸ステアリルでよくね?

となってしまいます。

 

必須なのはグリチルレチン酸ステアリルよりも高い抗炎症作用が

あることを示すことですが、高すぎても消費者が不安となるので

落としどころが難しいです。

 

目新しさはないけれど、堅実な効果を示す成分ってところかなー

 

 

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