同じ成分を入れればよいってもんでもない
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一つのブランドで数種類の商品を抱えるのが一般的です。
クレンジング、洗顔、化粧水、乳液、美容液、クリームと、
それぞれの考え方があり、それぞれの理論で商品群を形成するわけですが、
形状が変わるだけで、入ってる成分ほぼ同じってパターンが多いです。
1つのカテゴリーを作るのに、一番手っ取り早いのが、
共通成分を軸にすることで統一感を出すという方法が取られます。
消費者からしてもわかりやすいですからね。
私自身も他所の企画の場合はやりがちです。
大手企業はラインで使って初めて完成するような作りになっています。
如何にコストを抑え、効果の最大値を得られるか、そこにフォーカスし、
ライン全体で見て商品開発が行われます。
ですので、似たような成分構成でも余剰分は存在しません。
一方で中小零細の場合、全体を俯瞰して商品開発なんて
技術的にも予算的にも不可能です。
何が言いたいかというと、共通成分を使って統一感を出すという
ラインの作り方は大手を参考にしているわけですが、
中身が全然違うって話。
その結果、「美容液かクリームだけでよくね?」という構成になって
しまっている商品群をよく見かけます。
そうなってしまう理由ですが、1つは商品が1個で完結させているから。
クリームなり美容液には、メイン原料をしっかり配合させたいじゃないと
思うのは作り手としては当然あるわけ。
消費者はいっぺんにラインごと乗り換えてくれるわけではないので、
手を抜くことができないんですよ。
とりあえず、クリームを使ってもらって、満足してもらわないと、
他は使ってもらえませんからね。
トータルで有効量になるなんて悠長なこと、やってらんないんだわ。
で、1つはコンセプトの統一感を出すことが第一優先となるので、
化粧水は美容液を薄めたものでしかない、逆に化粧水を濃くしたものが
美容液ってな感じになってしまうんです。
当然、ラインで使えば、余剰分が出てくるわけです。
大は小を兼ねるといいかすが、まあ、無駄になっている部分が
あるのは否めないです。
商品のラインは統一感があって当たり前ってのは
ある意味業界の文化みたいなもんですから、
なかなか定石をはずしていくってのは難しいのが現状。
統一感がないと売りにくいですからね。
え?お前んとこは統一感がない?
そう、だから売るの大変なんすよ。
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