はじめてのOEM

はじめてのOEM依頼で失敗しがちなこと

化粧品を作りたいと思ったら、基本的にはOEMメーカーに依頼することになります。

製造には化粧品製造販売業と化粧品製造業の許可が必要となります。

これを取得して、自分で作るってのも1つの手ではありますが、

ぶっちゃけ、こっちのほうが時間とコストが遥かに必要となります。

 

①コネを利用しよう

で、まず問題となるのが、どこにお願いしたらいいか・・・

ってな問題に直面します。

伝手があれば、まずはそこを使うことをオススメします。

すでにOEMで製造依頼している知り合いがいれば、紹介してもらうと、

以後の話が全然変わってきます。

 

ぶっちゃけ、仕事してもらうにはコネか実績が必要です。

今回ははじめてってのが前提ですが、別事業で成功を収めているのであれば、

それは実績といってもいいです。

物を売るノウハウはあるってことですからね。

 

コネがなくて、ネットで調べて問い合わせると何が起こるかというと、

仕事そのものを受けてくれない可能性が高いです。

OEMってリピートしてなんぼの商売です。

売れるか売れないかわからない商品は作りたくないんです。

 

で、受けてくれたとしても、あなたの担当はその会社で

一番影響力の低い人間になることがほとんど。

たとえば、入社歴の浅い人とかね。

 

理由は簡単。あなたが数字になる顧客と見られていないから。

本当は断りたいけど、手の空いているあいつにでもやらせておくかー

ってなるんですよ。

 

部長クラスが担当するのと、ペーペーが担当するのでは、

そりゃもう、雲泥の差があるわけですよ。

 

たとえば、試作が出来上がるまでの時間にも影響しますし、

商品設計をする人間の力の入れ具合も変わってきます。

見積もりに関しても、1円値下げするのですら容易ではないですからね。

侵入社員に決裁権はないので。

 

紹介であれば、このような事態は防げます。

紹介者の影響力にもよりますが、紹介者の顔を立てないといけないですからね。

可能であれば、立ち会ってもらうのがベターです。

そこで、如何に自分をアピールできるかが商品の出来を左右します。

商品開発はすでにここから始まっているのです。

 

②最低ロットは1000個

続いて、躓くであろう点はロットの問題。

ある程度の数は作る必要性があります。

ぶっちゃけ、100個つくるも10000個作るも、

手間はほとんど変わりません。

当然、沢山作ったほうが安くなります。

 

まあ、小ロットで作りたいと思うのが普通ではありますが、

最低のロットは1000個くらいだと考えておいたほうがよいです。

その半分でも作ってくれるところはいくつかありますが、

その辺は交渉次第っすかね。

 

ちなみに、100個でやってくれるとこともありますが、

ぶっちゃけ、総額は1000個作るのと変わらなくなる場合がほとんどです。

 

③新原料は自分で用意しよう

次に注意したい点は、珍しい原料を使用する場合。

基本、OEMメーカーが原料を調達するわけですが、

在庫は抱えたくないわけです。

 

 

よく使う原料であれば、問題はありません。

問題なのは、あなたのために新しく原料を買うって場合。

 

仮にその原料が1kg10000円としましょうか。

原料にもロットがあり、まあ普通は1kgから購入できます。

で、あなたの商品に使う量は100gとしましょう。

その場合、900g残るわけです。

 

この場合、原料の原価が10000円だったのが、

100000円となって処理されます。

簡単にいえば、原料代金を即回収できるようにするわけ。

理由はいうまでもなく、リピートしないだろうという前提があります。

 

ですので、OEMメーカーの在庫にないものを使用すると、

原価が爆上げしますので、無いものは自分で用意して

支給するのがよいです。

 

④コンセプトはしっかりたてよう

どのような商品を作ろうか、明確にしてからお願いしよう。

こんな感じというふわっとした感じでお願いすると、

OEMメーカーが過去に作ったものをベースに作られることになります。

どっかで見たことのある商品となるわけ。

 

OEMは基本的に言われたものを作るってだけなので、

商品開発を期待されても困るってものです。

ちなみに、この商品開発を担う部署は慢性的に人材不足。

売れる商品を生み出す力はないんです。

 

売れる商品になるかどうかは、あなた次第ってこと。

 

 

まあ、こんなとこかなー

細かい話をすると、相見積はしない、してもそれを伝えないほうがよい。

相見積ってのは複数の会社に依頼して、価格を競わせることなのですが、

これが許されるのは大手企業だけです。

中小零細がやると、メチャクチャ嫌がられます。

最悪、降りられることも。

まあ、ある程度の相場を知っておくことは必要になりますので、

そういう意味ではやっておくのは1つの手ですけどね。

 

コネを使った場合は、まあ吹っ掛けられることはまずないです。

逆に言えば、コネを使わないと吹っ掛けられることのほうが多いです。

だって、基本やりたくないんで。

 

あとは予算は多めに設定しておいたほうが無難。

たとえば300円以内で作りたいっていわれれば、

もう水みたいな商品しかできないわけで。

 

要求は大層なことを言う割に、予算はショボいとなると、

やる気はでないっすよ。

まあ、作るまで行かずに頓挫することになる可能性が高いです。

 

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