レスベラトロールの肌への有効性が確認される

レスベラトロールの化粧品原料での有用性

レスベラトロールといえば、一昔前にブームが起きました。

ぶっちゃけ、効果を実感しずらいってことで、ブームの終焉を迎えたわけですが、

今回は肌への有効性が確認されたって話。

 

レスベラトロールについて簡単におさらいしておきますと、

事の発端はフランス人はあんな食生活にも拘わらず、心臓病の発症が少ないのは何故だ?

といういわゆるフレンチパラドックスがあります。

で、注目されたのがフランス人はワインを沢山飲むってことで、

ワインに含まれているポリフェノールに白羽の矢が立ったわけです。

 

まあ、それがレスベラトロールなわけですが、

細胞レベルではテロメアの延長が確認されました。

テロメアってのは細胞分裂の回数を管理するもので、

染色体の先っぽにある繰り返し配列で、細胞分裂のたびに、

厳密にはDNA複製のたびに短くなっていき、

テロメア領域が一定以下になると複製ができなくなって、

細胞分裂ができなくなります。

 

まあ、レスベラトロールによってテロメア領域が伸びたってのが確認されたわけです。

プラナリアとかでも確認されたんじゃなかったかな。

 

さらにマウス、サルでの実験では、レスベラトロールを与えた個体は

寿命が延びるとの結果がでたわけです。

で、その理由としてサーチュイン遺伝子を活性化するためであることがわかっています。

 

この遺伝子はようするに節約モードになる遺伝子で、

飢餓状態が続くと活性化します。

効率よく運営することで、細胞レベルから個体レベルで長持ちするってな感じ。

 

しかしながら、ヒト試験ではレスベラトロールの長寿効果は否定的な結果となっています。

理由は個体間の生活習慣が違いすぎるってこと。

動物実験のように管理できないってことですね。

もう1つは結果を見るまでに時間がかかり過ぎるってこと。

レスベラトロールを投与した被験者のほうが長生きしたってのが分かるまで

何年かかるんやって話です。

最後に、動物実験で摂取していた量と比べると全然足らない、

同じレベルで取るのはほぼほぼ不可能って量だったってこと。

 

まあ、実際にレスベラトロールを摂取したことのある人は多いでしょうが、

効いてんのかどうかってのは全くわからなかったはずです。

そりゃ、遺伝子の活性なんて実感できるわけないですし、

そもそも必要量摂取できていなかったわけです。

 

おっと、ちょっと長くなっちゃいましたね。

 

レスベラトロールはブドウの皮に含まれているほか、

ブドウの新芽、イタドリなどから抽出することができます。

たしか、ブドウ由来とイタドリ由来では型がちがって、

トランス型とシス型で効果が異なるって話があったはずですが、

今回の話ではどちらでも肌に対して効果があったとか。

 

試験内容は、レスベラトロールを含む化粧品、クリームを作成。

被験者20人のボランティアを対象に、6週間実施されました。

対象者は1日2回、朝と夕方に、レスベラトロールを含有するクリーム

またはプラセボクリームを塗布する2グループに分かれて、その効果を比較するというもの。

 

結果は、レスベラトロール入りクリームを使った区では、

皮膚のハイドロリピッドバリアの機能を改善し、皮膚の水和レベルを高める効果があったそうな。

 

ハイドロリピッドバリアってのは肌表面の水分と脂質が乳化している膜。

まあ、クリーム塗ればそりゃそうだろとは思わなくもないですが、

有意差はあったのでしょう。よくわからんけど。

 

皮膜するわけですから、肌の水分量も高まるでしょうね。

 

うーん、レスベラトロールといえば高い抗酸化作用がある原料。

この結果からはレスベラトロールによる独自の効果ってのはちょっと思えないかな・・・

 

ぶっちゃけ、これでレスベラトロールを入れようとは思わないかな~

 

 

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