セラミドは増えない?!

使うのを止めたら元通り?

セラミドは外から、つまり化粧品で不足分は補うことができます。

では、使い続ければ、いつかは補う必要がなくなるのでしょうか?

 

答えは、そうなる人もいるし、そうならない人もいるって感じかな。

 

外的要因にてセラミドが不足している場合。

外的要因は過剰な洗顔が主な原因となります。

 

防衛ラインの最前線が損失してしまうわけですから、

内側から急ピッチで補修作業が行われます。

急ごしらえなので、非常に脆い壁が作られます。

 

これが繰り返し行われることによって、

10代、20代と本来は乾燥肌とは無縁のはずのなのに、

乾燥肌になってしまいます。

 

この場合は、セラミドを補いつつ、セラミドの流出を抑えれば、

ターンオーバーが正常化することで、本来の肌に戻ります。

つまり、セラミドが十分ある状態に回復することができます。

 

洗顔方法を見直すなど、外的要因を取り除くってのが

絶対条件ではありますけどね。

 

 

で、内的要因の場合ですが、

これはターンオーバーの鈍化、セラミド合成能の低下、

セラミド分解酵素の増加などなど、いわゆる老化により

セラミドが不足している場合。

 

 

外から補うセラミドは、基本的には外側から埋まっていきます。

最終防衛ラインなわけですから、そこを最優先して補修します。

 

ぶっちゃけ、細胞間脂質の一番外側だけでも

完璧な配列となれば、肌の水分の蒸散を防げますし、

バリア機能も十分機能します。

 

まあ、補ったセラミドの量次第ってことなんでしょうが、

補修できるのは上の方の層だけになります。

 

この層は、ターンオーバーのよって、少しずつ入れ替わります。

しかしながら、老化によりセラミドが不足している場合は、

下からできてくるラメラ層は不完全なものです。

 

ですので、セラミドの補充をストップすると、

補修した層が入れ替わるとともに、乾燥が始まるというわけ。

 

 

この対策として、1つはセラミドを下層にも届けるようにしています。

セラミドは溶剤によって、浸透度合いが激しく変わります。

その一部を担うのがWILBRIDE® S-753

表示名はPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン

 

これによって、角質層の下の方へとセラミドを届けることができます。

まあ、問題は底から埋めていく形になるので、メチャクチャ量を使うってとこですか。

効率は悪いですが、ちょっと休んだくらいすぐに戻るってことはないです。

ちなみにライトはこれが含まれていないので、上から埋めていく形になります。

ですので、バカみたいに消費するってことはないです。

 

2つめはセラミド産生を高める成分を入れていること。

スカスカの層を作り続けたら、クリームがいくらあっても足りません。

ですので、ソーライン(ヒマワリ種子油不けん化物)を配合。

 

最近ではセラミド自身がセラミドの産生を促すとのデータがでていますが、

ソーラインはセラミド産生を促進する速度が圧倒的です。

18時間には数倍のセラミドを産生するようになります。

 

また、ハトムギ種子エキスはセラミド1を特異的に増やします。

セラミド1は超長鎖脂肪酸を持つアシルセラミドと呼ばれるセラミドで、

層をまたがって存在することで、ラメラ層の楔の役目を果たします。

セラミド1が多いラメラ構造は非常に強固な層になり、

逆にセラミド1がなければ、非常に脆い層になります。

 

セラミド1を多く補うってことは、セラミドの流出を防ぐことにもなります。

 

 

で、今度はナノ化したセラミドを配合するわけですが、

すべてナノ化すると、より下の層まで行くようになります。

ただ、それだと最優先で補修しなければならない上の層への

補充がおろそかになってしまいます。

 

ということで、ナノ化してるのとしていないセラミドを

両方配合しようと考えているわけです。

 

コラーゲンとかは分子量の違うコラーゲンを何種類も入れているわけですから、

セラミドもその辺のバリエーションがあってもいいかなー

なんて思った次第です。

 

 

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