ヒト型セラミドと非ヒト型セラミドを混ぜると

なぜ、混ぜる?!

経験則ではあるんですが、ヒト型セラミドと非ヒト型セラミドを

混ぜて商品を作るのは、あまり望ましくないです。

互いが互いの邪魔をするみたいなんですよね。

 

喩えるなら、2種類のパズルをごっちゃに混ぜた状態で

パズルをするようなものです。

 

難易度が何倍にも跳ね上がりますし、

間違ってはめてしまうことも起こり得ます。

 

結果、バリア層に隙間ができて、脆くなります。

 

 

自然界のセラミドは立体異性体がD体でありトランス体です。

もちろん、ヒト型もそう。

詳細はこちらで

 

合成すると、L体ができたり、シス体ができたりするんです。

もちろん、これらは非ヒト型セラミドなので、排除されます。

 

しかし、非ヒト型といっても、ラメラ構造を形成することができます。

たとえば、L体だけであれば、ちゃんとしたバリア層を作ることができるんです。

 

しかしながら、粗悪品のセラミド、つまり異性体が混ざったものを使うと、

これらが肌のバリア層に入り込み、そこが穴となって、バリア性や保水性を

著しく低下させます。

 

 

同じようなことが、擬似セラミドでも言えます。

一般的には擬似セラミドは肌の表面にラメラ層を形成し、

バリア層を構築するものです。

 

混ぜても、肌のラメラ層に入り込むってことはないんですが、

ヒト型セラミドを混ぜると、逆にこの擬似セラミドのラメラ層を

乱すんです。

 

結果、肌表面に形成したバリア層は脆く不完全なものとなり、

また、供給されるはずのセラミドがロスしてしまうというわけです。

 

擬似セラミドの開発元では、高濃度で擬似セラミドを使用して商品展開していますが、

ヒト型セラミドは使っていません。

まあ、擬似セラミドのメリットはコスト面での優位性。

そこにわざわざ値の張るヒト型セラミドを使っては、

本末転倒になるって理由もあるんでしょうが。

 

もちろん、肌のバリア層に入り込む擬似セラミドは、

短期的には荒れた肌を整えてくれるかもしれませんが、

長期的視点からは、バリア層を乱すだけです。

 

 

たまたま、ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜたアイテムを

何個か見たので、ちょっと思ったわけです。

 

なぜ、混ぜた!?・・・と

 

セラミドの種類がたくさん入っていると言いたかった?

ヒト型セラミドがもてはやされているから、とりあえず入れてみた?

 

まあ、何でもいいんですけどね。

どっちか抜いたほうが、効果も実感も上がるんですけどね。

尤も、ただの経験則ですなんで、大した意味はないです。

 

 

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