レチノールを朝使うというタブーへの挑戦

日焼け止め+レチノール様作用美容液

基本的にレチノールの日中使用はNGとされています。

レチノールは紫外線に弱いので、紫外線で反応してしまい

肌荒れの原因となるといわれています。

レチノールは夜の使用に限るってのは言わば業界の常識ではあります。

そんな禁忌に果敢に挑んだ商品があるそうな。

 

なんとも余計な事をしてるなーという印象しかないですけどね。

 

日焼け止めの中にレチノール様作用のある成分を入れることで、

紫外線から肌守りながら、日中もレチノールを使った時と同様のケアができる

ってコンセプトになります。

 

結論をいえば、そもそも日中にレチノールを使用しても意味がないんです。

レチノールは新陳代謝を促すものなんですが、新陳代謝が活発になるのは

夜寝ているときで、日中はほとんど行われていません。

 

概日リズムってものがあって、我々は朝と夜では使用している遺伝子が異なります。

日中は体を守るための活動をしています。

例えば紫外線に対する耐性を高めたり、ストレスに対する耐性を高めたり。

新陳代謝へ回すリソースはないんです。

夜は日中のダメージを回復するための活動をします。

新陳代謝が活発になるときなので、レチノールが活躍するってわけ。

 

日中は無傷でレチノールが肌に届いたとしても、レチノイン酸へ変換されずに

パルミチン酸レチノールに変換されて貯蓄されるだけです。

パルミチン酸レチノールも同様に貯蓄に回されます。

 

日焼け止めに美容機能を追加しようってのは分かりますが、

敢えてレチノール様成分を使ったかというと、レチノールを日中使いたい

ってのが先にあったからです。

レチノールを日中使えるようにするにはどうしたら?

と考えた末にたどり着いたのがコレってわけ。

 

これがレチノール誘導体やバクチオールであれば、

意味ないで済む話なんですが、話はここで終わらないのです。

 

なんと主軸となる成分がレチノイン酸誘導体なんです。

HyRetinっていう原料で表示名称はレチノイルヒアルロン酸Na

規格値はレチノイン酸 0.4~4.5%

推奨量は0.01~0.1%

レチノイン酸とヒアルロン酸を結合させたものになります。

 

レチノイン酸とはなんぞや?って話ですが、レチノールの最終形態です。

レチノールはレチノイン酸となって初めて作用するわけです。

レチノールはあくまでレチノイン酸の前駆体でしかないわけ。

その効果はレチノールの100倍ともいわれています。

 

そんな凄いのに化粧品で聞いたことがないって?

そりゃそうです。だってレチノイン酸は医薬品成分ですから。

化粧品で使っちゃダメなやつです。

 

それをレチノイン酸誘導体にして、レチノイン酸とは別物だ、

だから化粧品でも使っていいんだって理屈です。

まあ、ポジティブリストになるので、リストに入っていなければ

問題ないってわけ。

合法麻薬に近い理屈ですね。ちょっと分子構造を弄って新規成分を作り、

リスト外の成分だからセーフってね。

昨今は類似物も全部ダメってなっていると思うけど。

 

レチノイン酸とヒアルロン酸の結合って、割とふわっとしたもので、

酵素がないとまず切れないっていうものではないです。

塗ったときにいい感じに外れて、レチノイン酸だけが肌に入るってもの。

 

ぶっちゃけ、レチノイン酸として検出されちゃうリスクがあるんよね。

 

たとえば、購入したばかりの時は問題なくても、5年、10年と保管した場合、

レチノイン酸は本当に検出されないと言い切れるでしょうか?

0.01%の使用で運用した場合、十分にあり得る話です。

また、乳化剤を入れて撹拌した時、熱を加えたとき、結合が解けるリスクは

高いと考えられます。

製品になったとき、毎ロット確認しないといけないレベルのリスクがあるわけです。

 

まあ、調べられなきゃバレることはないけどね。

 

ただ、レチノイン酸はレチノール以上に反応性が高いので、

紫外線の影響も大きいです。

なんせ美容医療でレチノイン酸を使用したときは紫外線を避けるよう

言われるくらいですから。

 

レチノールを日中使うという禁忌への挑戦だけでなく、

医薬成分は使ってはダメというルールへの挑戦でもあるわけだ。

恐ろしいことするよな・・・

 

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