トリ脂肪酸(C10-18)グリセリル
ペンタデシルは微細藻類(オーランチオキトリウム)から抽出精製して得られる油脂になります。
ペンタデカン酸を中心とした奇数鎖の飽和脂肪酸により構成されるトリグリセライドです。
正直、すべての製品に入れるべきだと思っているくらいなのですが、
現状はあまり有用性を理解されているとは言い難い。
定期的に使っている製品増えているかなーって調べるんですが、
その際にややこしい問題があります。
表示名称が2種類あるんですよ。
表示名称はオーランチオキトリウムリマシヌム油エキスか
トリ脂肪酸(C10-18)グリセリルになります。
普通はオーランチオキトリウムリマシヌム油エキスを使うでしょう。
なぜなら、トリ脂肪酸(C10-18)グリセリルって表示する原料が
別に存在するからです。
Gattefosse S.A.S.という海外の会社が製造販売している原料で、
LIPOCIRE A SG(滴点35.0~36.5℃)
LIPOCIRE CM SG(滴点36.8~40.8℃)
LIPOCIRE DM SG(滴点42.5~46.0℃)
と3種類存在します。
滴点が異なる特徴があります。
スティック状の製品に使われたり、クリームの感触改善などに使われるそうです。
オーランチオキトリウムリマシヌム油エキスを表記している製品はあまり見られないのですが、
トリ脂肪酸(C10-18)グリセリルはそこそこ見かけるわけです。
ないとは思いますが、これらの製品のうちペンタデシルを使っているものも
存在しているかもしれません。
仮に、ペンタデシル使用と謳っても、その真偽を確かめる術はありません。
さて、トリ脂肪酸(C10ー18)グリセリルってのは
3つ(トリ)の脂肪酸+グリセリンという構造。
いわゆる脂肪と呼ばれているものになります。
その脂肪酸の炭素が10個から18個の間にあるということを意味します。
主な脂肪酸は炭素数が偶数なんです。
C10-18ということは、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸
のどれかで構成されていると考えられます。
これらは合成が割と簡単とのこと。
一方、ペンタデシルは上記の脂肪酸のほかに、ペンタデカン酸(C15)を含んでいるというわけ。
これだけの差ではありますが、これが大きな差なわけです。
トリデカン酸(C13)、ヘプタデカン酸(C17)は含まれていてもよいのですが、
事実上含まれていないと考えるべきかな?
なお、その他の奇数脂肪酸は
C3プロピオン酸、C5吉草酸、C7エナント酸、C9ペラルゴン酸、C11ウンデカン酸
となります。
生物構成している脂肪酸の99%は偶数であり、非常に稀な脂肪酸が
奇数脂肪酸というわけ。
奇数脂肪酸に有用性があるわけで、奇数脂肪酸が含まれていなければ
意味がないので、表記は同じでも全然別物であるってのを主張したかったわけです。
逆に言えば、奇数脂肪酸の原料があれば、それは非常に有用なのでは?
現状、奇数脂肪酸での原料はありませんが、奇数脂肪酸と何かを
結合した成分ってのは結構ありますので、将来的には化粧品原料として
使われる日がくるかもしれません。
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