メラノソーム形成阻害効果
2018年に富士フイルムから発表があった記事でして、最新ってわけではないです。
美白って結局は予防でしかなくて、医薬部外品でしか謳えないってことで、
どれも似たようなものになってしまうというのが現状。
各社、その状況を打破したいと思っているわけです。
そんな中、富士フイルムはメラノソームに着目しました。
メラノソームはメラニンが詰まった袋だと思って問題ないです。
同社は、タンパク質切断酵素(BACE2)によって小胞膜から切り出された
タンパク質(gp100)の断片を骨組みとして、メラノソームが形成されることを
明らかにしました。
さらに、BACE2を阻害することでメラノソームの形成阻害ことを突き止め、
BACE2を阻害する成分を模索したわけです。
結果、オリザノールにBACE2阻害効果ががあることを見出します。
オリザノールは米に含まれるポリフェノールの一種で高い抗酸化力を有します。
水には一切溶けないですが、油には溶けることからコメヌカ油にも含まれています。
オリザノールの濃度依存でBACE2の活性が阻害されることが確認され、
阻害率を100%にすることも可能であると示唆されました。(in vitro)
その結果、メラニン量が2割くらい減るという結果がでています。
メラニンの合成を阻害する方法は、メラニン合成酵素であるチロシナーゼの活性を阻害
するのが一般的ですが、近年は違うアプローチがでてきています。
チロシナーゼそのものの合成を阻害する、メラニンの運搬を阻害する、
メラニンの受け入れを拒絶するというものがあります。
で、これはメラニンを溜め込めなくするという、今までとは異なるアプローチなわけ。
メラノソームは作られたメラニンを溜めておく袋なわけで、その袋を作らせないことで
メラニンを蓄積させないってことで、美白効果を発揮するというもの。
同社はオリザノールを独自の技術でナノ化した、(おそらくヒト型セラミドと
同じ方法だと思われます)ナノオリザノール乳化物を開発しました。
従来のオリザノールよりも早く、深く浸透させることができるんだとか。
オリザノールを医薬部外品登録するのかと思っていたのですが、
オリザノールが医薬部外品の美白の有効成分になったって話はいつまでたっても
聞こえてきません。
富士フイルムが取った戦略は、オリザノールを有効成分とするのではなく、
美白の医薬部外品に酸化防止剤としてしれっと入れて、それを特に謳うわけでもなく
効果を底上げするって方法をとっています。
医薬部外品は有効成分以外に効果効能があってはならないってルールがあります。
本来であれば、オリザノールを有効量入れるってことはできないんですが、
あくまで酸化防止剤だと言い張ることで、他の美白化粧品と差別化しているわけです。
結果で語るってわけさね。
とはいえ、予防効果であることには変わりないので、
これでシミが消えるって話ではないんですがね。
折角の研究成果ですから、みんなに言いたいところをぐっと我慢して、
実を取るってのはなかなかできることではないかと。
ちゃんとブランド力があるからできることなんでしょうね。
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