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ペンタデシルまとめ

ペンタデシルって何?

オーランチオキトリウムという藻から抽出されるオイル。

このオイルには奇数飽和脂肪酸が含まれており、ペンタデカン酸(炭素数15個)を

もつ脂肪のことをペンタデシルと呼んでいます。

オーランチオキトリウムの中でも最も多くペンタデシルを含んでいる

株を選出するのに、30万以上の株を調べたんだとか。

このオーランチオキトリウムは石垣島近海の深25m付近で採取したものです。

 

さらにペンタデシルを最大限産生させるような培養条件を確立し、

管理された密閉環境で培養されているため、汚染の混入、菌類の混入などは

一切ありません。

 

なんでペンタデシルを摂取する必要があるの?

ペンタデシルをはじめとする奇数脂肪酸って我々ヒトの健康維持には欠かせないもの

であり、食事から補う必要があります。

キノコ類、ナッツ類、牛乳をはじめとする乳製品に含まれており、

それらを摂取することで補えます。

特に牛乳には多く含まれており、 100 mL 当たり 38~46 mg の奇数脂肪酸を摂取

できるとされます。

 

では、牛乳を飲めばよい・・・というわけではありません。

牛乳の脂肪分は乳化されており、ミセル化しています。

このミセル状態は非常に分解しずらいものになります。

 

牛乳にはスフィンゴ脂質を多く含んでいることが知られていますが、

体内利用率は1%を割るといわれ、ほとんど利用できません。

それと同様、奇数脂肪酸の体内利用率は非常に悪く、

毎日牛乳を沢山飲んでいたとしても、奇数脂肪酸を十分な量摂取できているとは

言い難いのです。

 

この藻か抽出されたペンタデシルは逆に体内利用率がほぼ100%で、

わずか6~12mgで効果を発揮します。

 

ペンタデシルパラドックスなるものを起こしていますが、

セラミド同様、体内利用率の差でこのようなことが起こります。

 

ペンタデシルの効果は?

最も注目される効果は小胞体ストレスの緩和作用。

小胞体とは細胞にある小器官の1つで、核の周りに存在しています。

DNA→mRNA(転写)→アミノ酸鎖(翻訳)とセントラルドグマで作られたものを

機能するタンパク質として完成させるところが小胞体となります。

 

タンパク質を折り曲げたり、くっつけたりして立体的にしたり、

何かをくっつけて装飾したりする場所になります。

ただのアミノ酸の塊を酵素やホルモンなど、機能性のあるタンパク質に

変える場所といったほうが分かりやすいかな?

 

この小胞体の機能に異常があると、正常なタンパク質が作られなくなり、

不良タンパク質が作られ、それが蓄積していきます。

不良タンパク質が蓄積している状態を小胞体ストレスと呼びます。

 

ペンタデシルは異常タンパク質を作らせないように、小胞体の機能改善効果、

異常タンパク質を排除するオートファジーの促進効果、

異常タンパク質を作る小胞体の活性を抑制する効果があるといわれます。

これによって、小胞体ストレスを緩和します。

小胞体はタンパク質生産工場だと考えればイメージしやすいと思います。

 

加齢と共に減少していくというグラフはよく目にすると思われます。

上図はコラーゲンの量と年齢の相関図になるわけですが、

なぜ、コラーゲンの量が加齢と共に減少するのでしょうか?

 

その答えが小胞体ストレスです。

 

正常なコラーゲンが作られず、不良タンパク質ばかりが作られるため、

体内でのコラーゲンの流通量が減ってしまうわけです。

一方で、コラーゲンを代謝させるためにコラーゲンの分解は行われます。

提供されるコラーゲンが減れば、補いきれなかった分、コラーゲンが

減少するというわけです。

 

実際にペンタデシル(6mg/日)を摂取した結果、

真皮のコラーゲン量は顕著に増えました。

これは小胞体ストレスが緩和されることで、正常なコラーゲンが

作られるようになったから。

 

これはコラーゲンに関わらず、あらゆることで起こります。

例えばセラミドが減るのはセラミド合成酵素が少なくなるからで、

その原因は小胞体ストレスなわけ。

女性ホルモンが減るのも小胞体ストレスが原因ですし、

成長因子が減るのも小胞体ストレスが原因なわけ。

 

逆に小胞体ストレスを緩和すれば、すべて好転するわけです。

 

ペンタデシル、いつから摂取する?

小胞体ストレスは老化の一因であることが分かっています。

美容目的、健康目的、人それぞれですが、究極的には老化を遅らせる、

もしくは止めるものだと考えています。

 

お肌の曲がり角と呼ばれる25歳くらいから飲み始めるのが理想ではあります。

それくらいに小胞体ストレスが始まると考えられるからです。

 

早めれば早いほどよいのですが、遅いということは決してないので、

是非、試してほしいです。

 

 

 

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