食物からセラミドを摂取するのは難しい
パイナップル由来のセラミドが丸善製薬から販売されているんですが、
機能性表示食品にも登録されており、採用実績を伸ばしております。
もう10年くらい前の話になるのですが、当時のプロモーションで、
パイナップル1/5個(60g)とれば、パイナップルセラミドの有効量を
摂取できるみたいなことを言っていたんですよ。丸善製薬自体がね。
パインセラミドはグルコシルセラミドを4%以上で規格されており、
30mgで有効量1.2mgが摂取できるようになっています。
グルコシルセラミド1.2mgという数字は、数あるセラミドの中でも
基本となる量で、一応0.6mgから有意差がある結果となるのですが、
エビデンスとして用意するデータは1.2mgで取られています。
1.8mg、2.4mgでもデータを取っているところもありますが、
変化の幅が緩やかになっていくので、1.2mgがコスパを考慮すると
最適解であると考えられています。
1.2mgをパイナップル換算すると、60g食べれば摂取できるわけですが、
今もなお、そう信じている人が多いのなー
先日、テレビの某番組でも同じこといっていたみたい。
実は食事でセラミドって沢山摂取しており、1日当たり45~300mgくらいは
摂取しているといわれています。
にもかかわらず、たった1.2mg摂取しただけで効果がでるのはおかしい。
このことをセラミドパラドックスと呼ばれていました。
まあ、結論すでにでており、昨今セラミドパラドックスという言葉は使われなくなって
久しいわけですが。
単純に生体利用率の問題で、食事から摂取したセラミドは1%くらいしか利用されず、
対してサプリのセラミドは100%近く利用されるから、少量でも効果を発揮するというわけ。
お米にもセラミドが含まれており、グルコシルセラミド1.2mg取ろうと思ったら、
茶碗2杯分くらいで摂取は可能です。
しかしながら、利用率が1%ですので100倍摂取する必要があるってわけ。
パイナップルも同じでパイナップル1/5個を摂取するだけでは不十分で、
100倍の20個取る必要があるわけです。
まあ、そんなに取れないよね?
だからサプリで取ったほうがよいよね?
ってな話になるんですが、どうもこの部分が語られることはないです。
もっとセラミドのサプリを扱っているところが言うべきことなんですが、
薬機法的に言えないのかねえ・・・
もはやセラミドの業界内では常識なわけで、よもや知らないってことはないでしょうし。
グルコシルセラミドはどこもエビデンスをしっかりとっており、
そのせいで価格がクッソ高いです。
そのためか、機能性表示食品第一号はグルコシルセラミドでした。
パイナップルにはエビデンスはないのですよ。
お米にもないです。
データを取っているとき、被験者はみな普通にごはん食べてるわけで。
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