ビタミンC、浸透していないことが判明

角質層と顆粒層の間に何かしらの障壁が存在する?!

日本メナード化粧品と名古屋大学大学院 生命農学研究科 森林化学研究室

及びあいち産業科学技術総合センターと共同で、皮膚に塗布した成分の

皮膚内部への浸透状態を立体的に可視化する新たなイメージング技術を開発しました。

 

この技術を活用することで、ビタミンCの皮膚内部への浸透経路を立体的に

解析することに成功したとのこと。(上図)

 

 

この技術つはGCIB(ガスクラスターイオンビーム)とTOF-SIMS

(飛行時間型2次イオン質量分析法)を組み合わせた、凍結試料を

導入する独自の試験装置を使用するとのこと。

 

正直、全く分からん。

 

 

ビタミンCは高い抗酸化作用があるのですが、ビタミンCを使う目的は

コラーゲン産生を高めるためです。

ビタミンCはコラーゲン合成酵素の補酵素となるので、

真皮まで届けてこそ、本来の目的を達成できるわけです。

 

酸化しやすいって問題があるのですが、それ以前の問題だったってことが

今回の発表で明らかとなったわけ。

 

まず、ビタミンCの浸透は角質細胞へは僅かで、細胞間脂質を

通って浸透していくことのこと。

ビタミンCは水溶性なので、ちょっと意外ではありますが、

細胞間脂質には入り込むことができると。

 

おそらくですが、油溶性もしくは両親性のビタミンC誘導体も

同じ経路をとることから、これらのほうが浸透性が高くなっている

のだと思われます。

 

そして、角質層と顆粒層では顕著に差があり、顆粒層ではビタミンCの

浸透量が明らかに減少することが確認されました。

 

これは、角質層と顆粒層の間に何かしらの障壁があることを示唆しています。

 

おそらくではありますが、角質細胞へほとんど浸透しないように、

細胞への浸透性がクッソ悪いことから起こっているんではないかと思われます。

 

もしくはタイトジャンクションが障壁となっているか・・・

どちらにせよ、ビタミンCは真皮まで届かないってことですね。

顆粒層の下には有棘層、基底層、基底膜があって、ようやく真皮ですから、

顆粒層を突破できないのであれば、真皮は絶望的に遠いです。

 

少なくとも、ビタミンCにおいてはどれだけ酸化対策をしても、

どれだけ高濃度であっても、抗酸化以上の意味はなさないちゅうことです。

 

そして、おそらくですがビタミンC誘導体全般に言えることなのではないかと。

 化粧品は浸透(角質層まで)とのことなので、正しいことではあるのですけど、

ビタミンCに限らず、いったいどれだけ浸透しているかが今後明らかになっていく

のかもしれませんね。

 

 

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