マイクロニードル

マイクロニードルって界隈では流行っているのかねえ?
ヒアルロン酸のやつとか結構売れているって話聞くし。
今回は海綿由来のマイクロニードルのお話。
スピキュールとも呼ばれています。
海綿は海綿動物門に属する動物。
水中で生活しています。体の表面に無数の小さな穴(小孔)が存在しているのが特徴。
動物といわれていますが、ほとんど動きません。
淡水に生息している海綿から抽出された、針状の物質は
シリカを主成分とし、長さ200~300μm、直径10~15μmの大きさ。
1μmは0.001mmになります。
角質層の厚さは20μmといわれていますので、スピキュールは角質層を
貫いて表皮の奥底まで届きます。
スピキュールが肌に刺さって、物理的に穴が空くことから
成分を肌の奥に届けるとともに、スピキュール自体に無数の穴があり、
そこに入り込んだ成分も肌の奥に届けることができるとされます。理論的には。
しかしながら、微量に含まれたスピキュールのうち、いったいどれだけが
ちゃんと刺さるのか?
横向きになって刺さらないものも出るでしょうし、角度が浅いとかもあるでしょう。
すべてがすべて、垂直に刺さるなんて絶対にありえないわけです。
ぶっちゃけ、言っているほど刺さりません。
チクっとした数=刺さった数といっても過言ではないです。
ハッキリ言ってしまうと、ネタ枠です。
実際にチクっとするわけで、感覚的にとらえやすいわけです。
ホットジェルが温かく感じるのと大差ないです。
実際に加水分解カイメンを使用したらこんな効果があったって
エビデンスはないです。
刺激することで代謝を促すとかなんとか、もっともらしいことを
言っているに過ぎません。
痛みがそれに説得力を持たせるわけですが、本当にそれだけなんです。
効果がないかわりに、実害もほぼないとは思いますが、
実際に無数にぶっ刺さるって仮定したときはどうなるか?
って話もしておきます。
加水分解カイメンは主成分がシリカでできています。
シリカとはケイ素(Si)を含んだ物質で、ほとんどは二酸化ケイ素になります。
ガラスに近い性質をもっています。
ガラスもケイ素を主成分にして作られています。
当然、水には溶けませんし、自然になくなるってことはないです。
肌に刺さったら、2~3日は刺さったままです。
代謝によって自然に取れるのですが、年齢を重ねて代謝が遅くなっている人は
もっと長い間肌に居座ることになります。
その上にさらに新しい加水分解カイメンを付けるってのを毎日続けたら?
常に針が刺さっている状態が続くわけです。
さらに、針が刺さった状態に塗るという行為は、針に対して横向きの力を
かけることになるわけです。
肌内部に物理的なダメージが生じる可能性があります。
また、角層に穴をあけるわけですから、そこから蒸散もするでしょうし、
外部の刺激物の侵入を容易にしてしまいます。
まあ、実際は刺さんないので、このような懸念事項が起こることは
ほぼないと思われます。
しかしながら、年単位で使ったら塵積で無数のマイクロニードルが刺さった顔が
できあがるってことは全然あり得るわけで。
実際は効果なんてないので、そんなに長く続ける人はいないとは思いますけどね。
最後に微量でも目に入るとシャレにならないので、使う場合はマジで気をつけて。
よくカラコンを入れている人は角膜が傷だらけっていわれますが、
似たような状態になる可能性が高いです。
異物感を感じることになるでしょうし、擦ったりしたらさらなるダメージを
負うことになりますし、変なところに入り込んだら一大事です。
まあ、使わないにこしたことはないんですけども。
【関連記事】