あの教訓は活かされている?
最近話題にもならなくなり、久しい白斑問題。
ロドデノールという成分がラインですべて入っており、
ライン使いして、紫外線を浴びると色素細胞が死んで白斑となるというもの。
大手の商品だったこともあり、かなりの被害者がでており、
かつ一生治らないというものでしたので、大きな社会問題となりました。
この事件での根本的原因は、医薬部外品をライン使いすると
安全性を担保している濃度を遥かにオーバーしてしまったってことなんよ。
某社がすべて悪いって話になっていましたが、医薬部外品として
認めたのは国なわけです。
この教訓を活かして、何か制度が変わったのかといわれれば、
注意書きの文言がメッチャ増えたってくらいです。
これはPL法の問題で、消費者を守るというよりは企業を守るための措置。
現在、白斑が起きてたとしても、ちゃんと注意書きに記載してあるよね?
ってことで自己責任となるんですよ。
本来は医薬部外品でのライン使いに規制を加えるべき事案だったはずで、
ラインで使うことを想定して配合濃度を設計するなどの措置をとる
必要があるわけです。
二度と白斑問題のようなことが起こらないようにね。
しかしながら、そうはなっていない。
なぜか?
そりゃ、そんなことになったら多くの製品を作り直さないといけなくなるから。
業界へのダメージがクッソデカいわけよ。
そもそも、医薬部外品ができた経緯は、全成分表示したくないっていう
大手の言い分を飲むためにできたもので、大手のための制度だったわけ。
そりゃ、忖度もするでしょうよ。
単純にお役所が面倒だってことで、見て見ぬふりをしたって側面もあるでしょう。
また、自分たちには一切落ち度はないってスタンスですから、制度を弄ったら
罪を認めているようなもんですからねー
制度や仕組みは一切手をいれず、消費者の自己責任が増しただけなんよ。
あの問題を通じて起こったことは。
医薬部外品をラインで未だに使っている人は、リスクを背負っており、
仮に何か問題が起きても、自業自得ということで誰も何もしてくれません。
だって、そういうリスクがあるってわかって使っているわけですからね。
とはいえ、全く教訓を活かせてないかというと、そういうわけでもなくて、
近年抗シワで医薬部外品の成分として登録されたレチノール、ニールワンってのは
単体で製品化されており、ラインにはなっていません。
レチノールをラインで使ったら、そりゃ問題しかないわけで、
美容液として、単体で販売しているのは白斑問題がバックグラウンドに
あったからだと思われます。
まあ、ナイアシンアミドをラインで作ってるところはあるんですけど。
何も学んでいないのかねえ?
問題はないとは思いますが、この辺の対応の姿勢の差は
注目してもよいかもね。
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