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紫根エキスのオートファジー関連への作用機序

シコニンの効果

紫根エキスの有効成分の1つであるシコニン。

これがアポトーシスやオートファジーに作用するとのことなんですが、

メカニズムが非常に難しい話で・・・

 

シコニンはPI3K/Akt/mTORシグナル伝達経路を介して

アポトーシスやオートファジーを誘導するってことが確認されています。

この段階でよくわからん。

 

PI3K・・・ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ

Akt・・・プロテインキナーゼB

mTOR・・・哺乳類ラパマイシン標的タンパク質

ほとんどの細胞で主流となるシグナル伝達経路になるそうな。

 

この経路の異常がガンに関係しているとのこと。

PI3K/Akt/mTOR関連遺伝子に生じた体細胞変異によって

さまざまなタイプのがん経路の恒常的活性化が誘導されるんだそうな。

 

 

PI3Kは、細胞膜の構成要素でホスホイノシチドの代謝前駆体である

ホスファチジルイノシトールの3’-水酸基をリン酸化するシグナル伝達タンパク質。

ざっくり言うと細胞の生死を制御しています。

リンパ球の活性化にも関与しています。

 

 

Aktは、広範囲に影響を及ぼすシグナル伝達ネットワークの中心的存在です。

Akt活性化は細胞シグナル伝達経路のマスタースイッチとして機能しています。

ざっくり言うと、ドミノの最初「駒」でこれを起点にさまざまな反応が連鎖的に起きます。

名前の通り、酵素の一種です。

 

mTORは細胞内の栄養状態やエネルギー状態、増殖因子などの情報を受け取り、

細胞の成長、増殖、代謝、オートファジーなどを調節するシグナル伝達経路。

PI3KとAktが起点となって細々した調整がmTORで行われるということのようです。

ここの活性を阻害する薬がガンの治療薬として開発されています。 

 

これらの研究はガン関連で盛んで、ガン細胞はPI3K/Akt/mTORの

いずれか、もしくは複数が壊れていることが明らかとなっています。

ガンをこれらの視点で分類することで、より効果的な治療薬ができるのでは?

という期待をされています。

 

シコニンはPI3K/Akt/mTORを刺激することで、ガン細胞をアポトーシス、オートファジーを

誘導する効果が確認されています。

 

まあ、正直よくわからんけども、紫根エキスにはオートファジーを活性化させる

効果があるという話です。

 

紫根エキスの効果としては、

①抗菌作用

②細胞賦活作用

③抗炎症作用

④コラーゲン分解酵素の活性抑制

⑤カルボニル化タンパク質の分解作用

 

などが知られていますが、今後はアポトーシス、オートファジー関連の研究が

進んでいくと思われます。

 

 

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