セファランチンN
セファランチンはタマサキツヅラフジの塊根から抽出されたエキス。
丸善製薬からセファランチンNという製品名で販売されています。
医薬部外品でしか使えない成分なのでノーマークだったのですが、
効果はかなり高いです。
なんであんまり使われていないのか?
不思議に思うほどの効果が期待できます。
あんまり使われていない理由は、使われていないからなんですが、
化粧品のOEMメーカーが一度申請した処方は、次から面倒な工程を
すっ飛ばして作ることができます。
ナイアシンアミドの医薬部外品が溢れたのは、あっちもこっちも作っているから、
既存のレシピをそのまま使えたからです。
ですので、セファランチンを使いたいとなると1から申請しないといけないんです。
これ、滅茶苦茶大変なんですよ。マジで。
セファランチン自体は医薬部外品の有効成分として登録済みなので、
新規で成分を登録する手間はないとはいえ、生半可な気持ちでやれないレベルです。
社運をかけないといけないでしょうからねえ。
あとは、飲み薬にもなっているんですが、ちょっと前に自主回収騒ぎがあり、
セファランチンの販売が停止になる・・・ってな噂が広がったんよ。
あくまで噂で、そのような事実はないんですけどね。
ケチがついたものに社運をかけるのは難しいってなっても不思議ではないかな。
実際のエビデンスになりますが、
in vitroの実験でヒト毛乳頭細胞にセファランチンを添加し、2時間培養した結果、
VEGFmRNA発現量が約5倍になったとのデータがあります。
50μg/mLでのデータです。
VEGFってのは血管内皮細胞増殖因子のこと。
血管を多く作らせることで、毛根へ栄養と酸素を供給する力を上げることで
育毛効果に繋がります。
テストステロン 5a リダクターゼ活性阻害効果は400μg/mLで
98.4%とほぼ100%の阻害効果が確認されています。
テストステロン 5a リダクターゼは男性ホルモンのテストステロンを
ジヒドロテストステロンに変化する酵素になります。
ジヒドロテストステロンはAGAの原因といわれており、
禿げたり薄毛になる諸悪の根源といえるものです。
つまり、ジヒドロテストステロンの生成を非常に高いレベルで阻害できるってわけ。
特に使用濃度は定められていないのですが、医薬品よりも薄い濃度でってことで
1mg/mL(0.1%)での使用されるとのこと。
つまり、in vitroではありますが、高い効果を示した濃度よりも
高い濃度で使われてるわけです。
つまり、効果は全然期待できるということ。
男女ともに効果があり、医薬部外品ですので有効量は確実に入っており
非常におススメの成分。
ただ、セファランチンを有効成分にしている製品は非常に少ないので
あんまり選択肢がないってのが問題かな。
部外品の実でしか使用できないので、ウチで取り扱うことはできませんが、
有効成分がセファランチンってだけで買う価値ありです。
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