· 

添加物

添加物=毒ではないですよ?

ネガキャンで自社製品の優位性をアピールするってのは

古典的な手法ではありますが、未だに効果は抜群。

事実であればよいのですが、事実に反したネガキャンを

行っていることの方が多いってのは問題なんですけどね。

 

さて、今回はサプリメントのネガキャンを2点ご紹介するとともに、

論破していこうと思います。

 

①サプリメントは肝臓を壊す

肝臓はいわゆる体内の工場で、500種類以上の酵素を含み、

様々な合成、分解を行っております。

アルコールを分解して、酢酸に変える工程を行っている

のは皆さまご存じかと。

 

アルコールに代表されるように、体内に入った毒素を

解毒するって仕事を肝臓はしているわけ。

 

サプリメントに含まれている『添加物』が毒素で、

これを解毒しなければならないので、肝臓に負担がかかる、

よってサプリは肝臓を壊すって話になるようです。

まあ、お酒を飲み過ぎると肝臓やられるってのと同じ理屈です。

 

まず、添加物が毒か?って話ですが、

確かに毒性があるものもあります。

タール系色素はその代表例で、赤色○○号みたいなやつ。

全部が全部ってわけではないのですが、

経口投与した場合、いくつかは分解され、いくつかは蓄積されます。

長期的に摂取を続けると肝臓障害、肝臓がんになることが

動物実験によって証明されています。

 

まあ、そんな量を摂取すること、まあないやろってくらい

摂取させてるんですけどね。

 

あとは、亜硝酸Naが有名かな?ハムやベーコンに使われているもので、

発色剤として使われるのかな?

これが発がん性の物質であるニトロソアミンに変わることが知られており、

こいつが肝障害を起こすってことが動物実験で明らかになっています。

 

毒性のものがある=添加物は全部毒性があるってのは

話の飛躍が過ぎるわけで、実際問題、常識の範囲内での

摂取であれば、だいたい無毒であるといって差し支えないです。

 

さて、ここで話を戻して、サプリメントの添加物って話をします。

昨今、サプリメントの形状は拡大しております。

ゼリー、クッキーバー、ドリンクなどなど、食品よりの形状で

出されているものもありますが・・・

一旦、それらは除外して考えたいと思います。

ぶっちゃけ、これらの形態は防腐剤、香料、甘味料などなど、

添加物を多く使用していますので。

 

所謂サプリメント、健康食品と呼ばれるものの形状は3種類になります。

1つはハードカプセル。

こちらに使われる添加物は潤沢剤1点くらい。

機械で充填するわけですが、機械の中で粉の流れを良くするために

配合されるのが潤沢剤です。

ステアリン酸Ca、二酸化ケイ素、シリカ、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル

この辺が一般的かな?

 

1つはソフトカプセル。

こちらは乳化剤として、レシチン、ミツロウ、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル

が含まれている増す。

あとは酸化防止剤としてトコフェロール(ビタミンE)が含まれているかな?

 

1つは打錠。

凝固剤として、糖類(乳糖 、麦芽糖 、糖アルコール 還元麦芽糖)、

食物繊維(結晶セルロース、デキストリン)

凝固ってのは打錠にするためのものです。

これらは賦形剤、増量剤にも使われます。

 

 

で、これらに肝臓にダメージがあるものがあるかというと、

見ての通り、そんなものはないです。

試しに、サプリは肝臓を壊すとかいう人に聞いてみてください。

具体的に何がダメなのか教えてほしいと。

100%答えられないと断言しておきます。

だって、そんなもん入ってないんだから。

 

余談ではありますが、実際に肝臓に悪い成分ってのはあります。

有名なところだとイチョウ葉エキス。

イチョウにはギンコール酸という成分が含まれており、

銀杏を素手で触るとかぶれる人がいるのはコレのせい。

また、銀杏を食べすぎるとよくないってのもコレが原因。

 

通常はこのギンコール酸は取り除かれています。

ただ、過去にはギンコール酸が含まれていたものが存在したといわれます。

まあ、そんなん摂取しつづけたら、肝硬変まっしぐらです。

 

 

②石油原料が使われているからサプリは危険

 サプリメントには石油原料の成分が使われており、

それがどれだか分からないから危険だ!

みたいな話はちょくちょく目にします。

 

巧妙に隠されているから分からないけど、

とにかく危険だって煽っていくスタイル。

 

ぶっちゃけ、石油由来の成分って、ほとんど見ないです。

製品作るときに、原料がどこ産で何由来かってのを

表一覧みたいなの作るんですけども、石油由来ってのは

なかなか見ないです。

 

実際、石油由来のものは少なく、ビタミンB群の一部だけだったと

記憶しています。

ビタミン剤が一番石油由来が多いかもね。

 

これには明確な理由があって、石油由来の成分って

医薬品成分がほとんどなんですよ。

当然、サプリメントで使えず、万が一混ざっていたら

逮捕案件です。

 

じゃあ、薬は危険なのかって話ですが、

石油由来だからってわけではなくて、

毒と薬は紙一重なわけで、薬は肝臓で解毒されます。

全部というわけではないのですが、薬効が高いほど、

その傾向は強くなります。

 

まあ、この薬が体に悪い、肝臓に悪いってイメージが

そのままサプリメントのイメージにつながっているってのが

真相なんじゃないかな。

 

サプリメントは全成分表示義務があるので、

全部書いてあるのですが、由来とかは知る由もないので、

風評被害にあいやすいのかもですねー

 

 

【関連記事】

サプリは有害?!

凝固剤?

 

<<<前           次>>>