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プラセンタコラーゲン

コラーゲンの量が9倍!?

新日本製薬が一般的なプラセンタエキスと比較して、

約9倍のコラーゲンを含有するプラセンタエキスの開発に成功したそうな。

それをプラセンタコラーゲンと命名。

特許の申請をしたのだとか。

 

特許出願番号は「特願2021-56719」、発明の名称は「化粧料組成物の製造方法」。

公開はしていないので内容はわかりません。

 

ぶっちゃけ、抽出過程で酵素処理とかするので、

厳密にコラーゲンって形で抽出することはできません。

また、コラーゲンの量を調べたわけではなく、

コラーゲンにしか含まれないアミノ酸であるヒドロキシプロリンの含有量を

調べたものとなります。

 

コラーゲン量が9倍とありますが、正確にはヒドロキシプロリンが9倍。

 

通常のプラセンタエキスでは0.6mg/mlくらいヒドロキシプロリンが含まれるのに対し、

このプラセンタコラーゲンには6mg/mlくらい含まれていたと。

ただ、この比較に用いたプラセンタエキスは実際に流通している、

どこかの製品ってわけではないです。

 

ひと昔前では、馬プラセンタのアミノ酸量が350倍含まれているとか

言ってましたが、これは比較する対象を薄いものにして、

あたかも優れているように見せている、まあインチキなわけよ。

実際にプラセンタはタンパク質の塊みたいなものですから、

豚も馬もアミノ酸量は変わらん。

 

というわけで、こういうデータはあんまり鵜呑みにしない方がよいです。

できるだけ差がでるような細工をしている可能性が非常に高いです。

 

 

まあ・・・コラーゲンなら足せばよくね?

厳密にはヒドロキシプロリンを足せば事足りるわけで。

 

一応、プラセンタコラーゲンの機能性についても説明されていたので、

それも見ていこうか。

 

1.線維芽細胞増殖作用

線維芽細胞にプラセンタコラーゲンを添加したら、

無添加よりも増殖量が多かったとのこと。

in vitroの試験ね。

 

こんな感じで無添加を100とすると、プラセンタコラーゲンは120くらい、

つまり20%くらい増加したと。

一般的なプラセンタエキスが本当に一般的なものかってのは

上記で述べたように、いくらでも細工できますので、あんまり

参考にならんです。

 

EGFを併用すると、効果があがるとのことですが、

そりゃそうだろ・・・と。

たぶん、プラセンタコラーゲンなしでも、これに近い形になると思われます。

 

っていうか、なるわ。

 

2.Ⅲ型コラーゲン産生促進効果

同様の実験で、Ⅲ型コラーゲンの産生が促進されていたそうな。

データの掲載がないので何ともですが。

 

3.ヒアルロン酸産生促進作用

ヒアルロン酸合成酵素の産生が増え、ヒアルロン酸分解酵素の産生が

抑制されたそうな。

まあ、これらは拮抗しあうので、片方が増えれば、もう一方は減るものなので。

 

あんまり意味があるとは思えないかな・・・

まあ、新日本製薬といえばコラーゲンがメインのオールインワンゲルが

主力商品なので、コラーゲンつながりってことで訴求効果はあるんかな?

 

 

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