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セラミド1が表示の一番最初に来ている謎

単純な間違いなのか、悪意のある偽装なのか

お客様からの情報提供で、おかしな商品があるとのことで調べてみたら、

なんと成分の一番最初にセラミド1が来ている、不可解なセラミド原液でした。

 

まあ、HP上だけで製品の表示はちゃんとしてるだろう・・・と思ったわけです。

実際に全成分載せてないところなんていっぱいあるし、

稀に順番滅茶苦茶で載せているところもあります。

 

確認のため購入してみたわけですが・・・

驚愕の製品にもその表示が・・・

やってんなー

 

HP上ではこんなことも書いてます。

セラミド原液の上手な見分け方は全成分を確認することです。

化粧品の全成分を記載する順番は、多く配合されている順に記載する義務があります。

必要なことは、お肌にとって有効な成分がどれだけ配合されているかで商品の良さが決まります。

中でもセラミド1、セラミド3、セラミド6Ⅱは外部刺激に対するバリア機能や水分保持に効果的で、

特にフィトスフィンゴシンは、皮膚角質層内にあるセラミドの前駆体(セラミドになる前の成分)で

セラミドそのものを補給するよりも前駆体で補給したほうが吸収もよくより効果的なのです。

上記のことから、■■■■■■■■■■のセラミド原液はセラミド1、セラミド3、セラミド6Ⅱ、

フィトスフィンゴシンを豊富に配合しておりますので、市場の中でも最高のセラミド原液と

謳っても過言ではありません。

 

1つの可能性として、化粧品原料として売っているのか?

ってのがあったのですが、化粧品云々といっているので、

これも化粧品なんでしょう。

まあ、仮に雑貨で販売しているとしたら、この表示は化粧品と誤認させるため、

問題ではあるんですけどね。

 

>化粧品の全成分を記載する順番は、多く配合されている順に記載する義務があります。

正しくは1%以上のものは、多い順ですね。1%未満は順不同です。

それはさておき、このようなことを書いておいて、表示偽装しているので、

確信犯なんだろうなーとは思います。

 

はっきり言っておきますが、この表示通りに作ることは不可能です。

故意があるのか否かはさておき、誤った表示であるのは確実です。

 

その理由は

①原液とは、基本的には化粧品原料をそのまま詰めたよってもの。

つまり、こんな原料は存在しません。

 

②セラミドは粉末です。固形分といいかえてもよいかな。

セラミドは水にはもちろん、油にも溶けにくいです。

その溶剤となるフィトスフィンゴシン、コレステロールの量より

たくさん溶かすってのは物理的に不可能です。

 

③セラミド1の原価はえぐいです。

メチルパラベンの上限が1%なので、それ以上は入らないわけで、

他の成分すべて均一としても、セラミド1は最低でも12.5%以上は

入っていることになります。

(まあ、物理的に無理なんですけど)

セラミド1だけで40万近くになってしまいます。

つまり、コスト的にも不可能です。

 

 

というわけで、セラミドがたくさん入っていると誤認させるために、

表示を偽装しているわけですので、良くて回収、下手したら捕まるで。

 

使われている原料はおそらくSK-INFLUXで間違いないかと。

>市場の中でも最高のセラミド原液と謳っても過言ではありません。

まあ、過言だわな。

ぶっちゃけ、原液は一緒なので、それ以上はないわけで

最高ではあるのか。まあ、みんな同じですけども。

 

基本的には、OEMメーカーがしっかり確認して作るわけですよ。

原料メーカーから全成分表示名称リストをもらって、

OEMメーカーが全成分表示を作成するんですよ。

つまり、これ、問題になったら、OEMメーカーが回収することになるんよ?

よくそんなリスクを背負ったよなー

 

 

では、なぜこんな表示になっているのか?って話を最後にしていきましょう。

こちらはとある原料メーカーのSK-INFLUXの説明文のスクショ。

水が書かれていませんが、水が入っていないってわけではないです。

まあ、紛らわしいといえば、紛らわしいですけども。

もちろん、順番も正しくないです。

 

おそらく、表示はこれを参照したのだと思われます。

 

SK-INFLUXを99.9%、水を0.1%みたいな組み合わせで配合しているから、

この表示+水って感じになったのだと推測されます。

メチルパラベンは添加しているのか、それとも入っているバージョンを

使っているのかはわかりかねるかな。

 

 

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