ナイアシンアミドの効果を白黒はっきりさせたい

良い原料であるのは間違いないんですけど

ナイアシンアミドはビタミンB3の誘導体。

セラミド合成酵素の補酵素で、セラミド産生を促進する効果があります。

 

セラミド産生促進作用のある原料、馬セラミドやライスパワーNo.11などは

セラミド合成酵素を増やすことで、セラミド産生を促進します。

つまり、ナイアシンアミドとは違うメカニズムでセラミドを増やすわけで、

相乗効果も高い原料となっています。

 

セラミド合成促進効果としては、非常に優秀。

ですので、乾燥肌の改善などの効果は間違いなくあるわけですが、

昨今は医薬部外品でシワ改善を謳えるようになり、

抗シワ原料として認知されています。

 

個人的にはナイアシンアミドの抗シワ効果ってのは懐疑的です。

なぜなら、ナイアシンアミドのシワ改善のエビデンスってのが

どこ探しても見つからないからです。

 

レチノールとかニールワンとかはヒト試験のデータが開示されていますが、

ナイアシンアミドのヒト試験のデータは見たことないです。

本来は、ものすごい強力なアピールポイントなんですから、

積極的に開示してくるはずです。ちゃんとデータがあるならね。

 

一応、コラーゲン合成促進効果ってのがin vitroで確認はされていますが、

in vivoで示されたわけではないです。

 

 

ただ、認可されたので、当然、そのような商品が次から次に販売されています。

ナイアシンアミドは比較的安価な原料ですし、水溶性で加工も楽。

レチノールのように安定性が悪いわけでもないので、特殊な技術も不要。

で、抗シワを堂々と謳えるわけです。

 

もう利点だらけです。売る側からみたらね。

 

抗シワの部外品で初めてポーラで販売されたのは、

めちゃくちゃ売れたわけ。

それに続いた資生堂のやつもバカ売れ。

当然、ナイアシンアミドの部外品も飛ぶように売れたそうな。

 

価格面では前社2つと比べると半分くらいですからね。

 

業界内でもナイアシンアミドを推す動きが続いており、

もはや過大評価されている状態。

 

ナイアシンアミドは確かに良い原料です。入れて損はないです。

セラミド合成促進効果は高いです。

他にも抗炎症効果、美白効果、細胞賦活作用なんかもあります。

万能な原料ではありますが、その作用は決して高いものではありません。

 

もしマルチに高い効果があれば、昔から重宝されていたはずですが、

注目されだしたのは最近なわけですよ。

 

 

まあ、論より証拠ってことで、実際に試して確認してみようってことで

ナイアシンアミドを入手しました。

 

5%に調整したものを配布することを企てています。

好評であれば、ナチュセラローションのナイアシンアミドの濃度を

上げようかなーと思ってます。

まあ、さすがに5%までは無理ですが。

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