メープルキュア

没食子酸無水ソルビトール

以前、ギンナリンBについて書いたのですが、

それを見た原料メーカーから紹介してます、という連絡がありました。

ありがたい話です。

 

富山大学、オックスフォード大学及び伏見製薬所の共同研究により開発された商品で、

商品名はMaple Cure(メイプルキュア)といいます。

カエデに含まれる成分であるギンナリンBという成分は非常に希少で、

抽出効率が非常に悪いという問題があったのですが、

この成分を合成することに成功し、ほぼ100%のギンナリンBの原料となっています。

 

販売元は伏見製薬所で、そこの代理店からお話しいただいたというわけです。

幸いなことに、大手の独占ってことにはならなかったようで、

老舗で大手の原料メーカーが代理店ってことなので、

比較的入手しやすい原料となっているみたいです。

 

メープルキュアの効果は、角質層の構築成分の増産がメインとなり、

その1つとして、セラミドの産生も高めます。

セラミド産生が2倍になるとかなんとか・・・

ライスフォースNo.11に近い作用があるかな?

 

作り方は、ブドウ糖と没食子酸をくっつけるって感じ。

合成っても植物由来のものではあるので、石油系の物がダメって

ところでも扱いやすいんじゃないかな?

まあ、名前がケミカルチックなので消費者には誤解されそうですが・・・

 

粉末の原料となりますが、水溶性のようなので、

セラミドのように加工に四苦八苦するってことはなさそう。

弱酸性のほうが溶解しやすいとのこと。

 

ヒト試験では0.1%でデータを取られていましたが、

推奨量は0.01~0.05%。

in vitroの実験は0.002%で有効性が確認されていることから、

微量でOKってことのようです。

 

 

エビデンスもしっかりしており、原料も目新しい、

使用量も微量でいいと、なんとも魅力的な商品ではあるのですが、

採用実績は伸びていないようです。

 

その理由として、中文でのインキコードがまだないってのが挙げられます。

大手は中国市場を当然、視野に入れていますので、中国で売れない商品は

なかなか作るのを決断するのは難しいってことなんでしょう。

 

ただ、本当の理由はこっちだと思います。

メチャクチャいいお値段するってこと。

 

おそらく、研究開発費を一気に回収しようという腹積もりなんだと思いますが、

かなりの強気な価格設定となっています。

 

もちろん、3つの団体が関わってきているわけですし、

研究費、開発費には莫大なお金が消費されたってのは、想像に難しくないです。

また、少量しか使わないので、沢山売るのも現実的ではないってのもわかります。

お手軽に、どこもかしこも使用していたら、商品価値も下がりますので、

ある程度高くてもしょうがないかなーとも思います。

 

ただ、予想の遥か上でした。

桁が違った(汗)

 

高い高いといっていた、天然ヒト型セラミドが可愛くみえるレベルです。

私が知っている限りでは2番目に高い価格でした。

1番はもちろんセラミド1です。

 

セラミド産生力を高め、内側からセラミドを増やすってのは魅力的ではありますが、

類似作用の原料は色々あるわけでして、ましてセラミドよりも圧倒的に高いのであれば、

セラミド入れたほうがよくね?

 

っとなってしまうような気がします。

 

個人的には入れれるものなら、入れたいなーと思いますが、

原価をかなり圧迫することになりますかならね・・・

 

どうしても慎重になってしまいます。

 

 

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