こんにゃくセラミドにアルツハイマーの予防効果が!?

あくまで予防ですから

ダイセルと北海道大学の研究グループがこんにゃくセラミドにアルツハイマー病の発症を

予防する効果があることを発表しました。

 

セラミドといえば肌の成分との認識が強いと思われますので、

なぜ脳に?と思われる人は多いでしょう。

 

セラミドは肌に限らず、全身、至る所に存在しています。

特に神経系に多く存在し、馬セラミドは馬の脊髄から抽出されたものです。

 

メッセンジャー物質として、細胞の生死をコントロールしていると言われています。

まあ、こっちの研究のほうが進んでいるんですよね。肌セラミドより。 

 

で、グルコシルセラミドに神経細胞から放出されるエクソソームという物質の

分泌が促進されることがわかったとのこと。 

 

 

アルツハイマー病とは?

認知症の原因の1つとなる病気で、神経細胞が壊され、脳が委縮することで

脳機能の低下が起こる病気です。

アミロイドβというタンパク質が蓄積することで、神経細胞が破壊されます。

なぜ、アミロイドβが蓄積するかはよくわかっていません。

タンパク質が立体構造をとるときフォールディングを失敗するとでき、

アミロイドβ自体にミスフォールディングを誘発する作用があるとされます。

 

まあ、簡単にいえば、不要なものが溜まり、神経細胞が壊される病気ってこと。

 

 

エクソソームとは?

ちょっと説明が難しいなこれ。

細胞内で作られた非常に小さい細胞外小胞、つまり小さな袋で、

中にはmRNA、マイクロRNA、多胞体形成関連タンパク質、HSPなどが含まれます。

 

まあ、情報が詰まった袋です。

 

何をしているかというと、細胞間の伝達物質として機能しているといわれます。

代表的なのが、ガン細胞がつくるエキソソームは、正常な細胞へ働きかけ、

ガン化を促すことがわかっています。

ガンが転移するメカニズムの1つです。

 

 

どんな実験を行ったの?

まず、アミロイドβが過剰に蓄積する遺伝子組換えを行ったマウスを用意します。

このマウスに2週間、こんにゃくセラミドをエサに混ぜて与えます。

与えた量は1mg/日。

 

結果、血中のアミロイドβ濃度が低下し、脳のアミロイドβの減少、

短期記憶の改善などが見られたそうな。

 

で、アミロイドβの減少はエクソソームの増加によるもので、

エクソソームがアミロイドβの分解を促していることがわかったわけです。

 

 

ぶっちゃけ、アルツハイマー病の治療法は確立されておらず、

治らない病気ですので、予防するしかありません。

ですので、この結果は非常に意味のあるものであるといえます。

 

肌にもいいし、認知症の予防になるのなら、

取っておいて損はないですよね?

 

まあ、1つの問題点はヒトに換算したときの摂取量は

どのくらい必要かって話ですね。

 

おそらく次はヒトで臨床試験をすることになると思いますが、

1mg/日でよいのかって話です。

 

肌への効果を求めるのであれば、0.6~1.2mg/日で十分ですが、

この量で脳への影響があるのかどうか・・・

おそらく、もう少し多く摂取する必要性があるでしょうね。

 

また、今回はこんにゃくセラミドを使っての実験でしたが、

ほかの植物セラミドではどうなのか?って問題もあります。

こんにゃく特有なのか、否か。

これはこんにゃくセラミドを販売しているダイセルにとっては

死活問題でしょうね。

 

たぶん、グルコシルセラミドであればこんにゃくに限らず、

同様の効果はみられるのではないかと思われます。

 

なんか焼酎もろみにも、認知症予防効果があるかも。。。

って話を聞いたことあるのですが、これもグルコシルセラミドの

効果なんじゃないかなーと。

 

 

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