角質層は死んだ細胞なので、化粧品を塗っても効果はない??

まあ、極論を言ったほうが注目されますからねー

お客様から、角質層は死んだ細胞なので、そこに化粧品を塗っても効果はない

ってゆうてる記事があり、どうなの?ってなご質問がありました。

 

実際にその記事を読んだわけではないので、何とも言えませんが、

興味深い話ではありますね。

 

角質層ってのは、角質細胞と細胞間脂質でできており、

角質細胞はレンガで、細胞間脂質はそれをつなぎ合わせる糊のような関係です。

細胞間脂質の半分くらいはセラミドで、セラミドによってラメラ構造を形成しています。

水と油がミルフィーユ状になっているわけです。

 

で、角質細胞は核がなく、分裂することができません。

細胞レベルでみれば、角質細胞は死んでいるってことになるわけです。

 

ただ、個人的には角質細胞が死んでいるって表現には違和感を覚えます。

なぜなら、個体レベルでみれば、死んるわけではないですから。

 

 

例えば、赤血球って核がないんです。

当然、赤血球は細胞分裂できません。

組織の一員として、酸素運搬に特化するため、

わざわざ核を捨てているわけです。

 

同じように、角質細胞は壁として体を守るために特化したものなのです。

赤血球が死細胞でないのと同様、角質細胞も死細胞ではないと

個人的には考えています。

 

また、肌はターンオーバーしているわけで、

生きている細胞、表皮細胞と連続的につながっているわけです。

一括りで「肌」なわけです。

肌は死んでる?そんなわけないですよね?

 

 

まあ、効果のあるもの、ないものってのは当然あるわけで、

全体論にしちゃうと、ほぼ間違いなくおかしな結論になっちゃいます。

 

角質細胞が死んでるから、

肌は排泄器官だから、

化粧品は角質層までしか浸透するといえないから、

 

1つ1つは正しいです。

だからって化粧品は意味がないってするのは、

飛躍しすぎにもほどがあるわけ。

 

もう、「化粧品は意味がない」って結論ありきで、

理論展開しているようにしか見えないんですよねー

個人的には。

 

 

原料だってピンキリ、化粧品だってピンキリ。

「化粧品」は・・・って一括りで語れるものではないはずなんですけどね。

 

 

まとめると、ただ「化粧品は意味ない」って言いたかっただけの

記事なんじゃないかなーってことです。

 

 

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