ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜる処方

ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜてる商品が増えている

最近、ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜた処方の商品をよく見かけます。

ちょっと前まではほとんどなかったんですけどねー

 

擬似セラミドとは?

セラミドの構造に似ており、セラミドのようにラメラ構造をつくる物質の総称になります。

ぶっちゃけ、擬似セラミドを扱っている原料メーカーは、この言葉を嫌う傾向にあり、

別の呼び方をしている場合が多いです。

 

擬似セラミドのメリットは、角質層表面に独自にラメラ構造を展開するので、

肌へ刺激を与えずに、保湿効果を得られるというのが一番大きいです。

それこそ、炎症して荒れている肌に使うこともでき、

炎症下のセラミド分解酵素の影響も一切受けません。

また、擬似セラミドだけで完結している膜構造を取るので、

即効性が非常に高いです。

 

また、セラミドに比べると低価格なため、

高濃度で配合することが可能です。

効果はヒト型セラミドよりも劣りますが、

濃度でそれをカバーすることもできます。

 

デメリットとしては、ヒト型セラミドよりも効果が劣るというのと、

独立して膜構造を角質層表面に形成するので、それなりの量が必要になります。

1%未満ではほど効果がないです。

 

 

擬似セラミドの種類

●ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド

花王が開発したセラミド2を模した擬似セラミド。

セラミド機能成分と呼び、擬似セラミドを使っているとは言わず、

セラミドケアという言葉を使っています。

 

●ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)

エルデュウ® PS-203という味の素の原料と、

Plandool-LG2 (プランドゥール LG 2)という日本精化の原料があります。

ラメラ構造をとり、バリア機能の改善が期待できます。

 

●ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/べヘニル)

こちらはエルデュウ® PS-304、306、

Plandool-LG1、3、4でラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)と

ほぼ同じ効果が期待できる型番の違うやつです。

 

●プセウドジマツクバエンシス/(オリーブ油/グリセリン/ダイズタンパク)発酵物

サーフメロウ🄬という東洋紡の原料で、オリーブ油を酵母で発酵することで

得られるセラミド様物質。まあ、擬似セラミドなんすけど、天然の擬似セラミドと

呼べばいいのかな?セラメーラ🄬とも呼ばれています。

 

●ヒドロキシプロピルビスパルミタミドMEA

一丸ファルコスのパシフィコスCRMという原料。

擬似セラミドといっている数少ない原料です。

値段があんまりセラミドと変わらないためか、あんまり見ないです。

 

●セチルヒドロキシプロリンパルミタミド

セラミドバイオと呼ばれるシムライズの原料で、岩瀬コスファで取り扱ってます。

岩瀬コスファは化粧品原料商社の最大手。仲介料が高いです。

融点が低く、セラミドよりもハンドリングに優れています。

 

まだあるかもですが、有名どころはこんな感じです。

 

 

なぜ、ヒト型セラミドと擬似セラミドを混ぜる?

セラミド商品の差別化の1つとして、セラミドの種類が多いってのを

アピールするところが増えてきています。

まあ、うちもその1つ。

 

しかしながら、ヒト型セラミドの種類は限られており、

種類を増やしたいってことで、擬似セラミドや植物セラミドを

入れるケースが増えているそうな。

 

そのため、効果を期待していないので、

配合量が非常に少ない場合がほとんどです。

明確な理由をもって、配合しているところはないです。

 

いちいち、擬似セラミドとは言わず、

「セラミドが●●種類配合されている!」という言い回しをしているので、

成分表を見ないと気づかないです。

 

 

ヒト型セラミドと擬似セラミドは一緒に配合しないほうがよい

はっきり言って、ヒト型セラミドと擬似セラミドは混ぜるのは

よろしくないです。

 

 

ヒト型セラミドは規則性をもって、隙間なく並ぶことで、

高い保湿性とバリア性を発揮します。

 

しかしながら、非ヒト型セラミドが混ざると、図のように、

うまく噛み合わず、隙間ができてしまいます。

 

もっとも、擬似セラミドは肌に浸透するわけではないので、

擬似セラミドがバリア機能の低下を引き起こすことはないです。

 

しかしながら、擬似セラミドによりラメラ構造にとっては、

ヒト型セラミドは異物となるわけで、正しい配列を邪魔するわけです。

 

折角の擬似セラミドによる膜構造を、ヒト型セラミドを入れることで、

隙間を作って、擬似セラミドの効果を損ねてしまいます。

 

また、擬似セラミドのラメラ構造に取り込まれてしまうので、

肌への浸透するはずだったヒト型セラミドがロスします。

 

どっちも活かさない、残念な処方となります。

 

 

とはいえ、ヒト型セラミドと擬似セラミドが配合されている商品は、

たいていどちらもほとんど入ってないので、気にする必要はないんですけどね(笑)

 

注意が必要なのは、ガッツリ擬似セラミドを配合しているにも拘らず、

ヒト型セラミドを中途半端にいれてしまっている商品です。

まあ、擬似セラミドが良ければ、花王のが圧倒的にコスパが高いので、

そちらを使えばいいんでないかなーとは思います。

ぶっちゃけ、擬似セラミドの土俵では勝負にならんし。

 

 

あと、別々に使う場合は、気にする必要はないです。

ヒト型セラミドのアイテムを先に使って、

後から擬似セラミドを使えば、肌のセラミドを補充しつつ、

擬似セラミドによる即効性も期待できるので、

良い使い方だと思います。

 

 

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