幹細胞って効果あるの?

あるかないかってなら、あります。

ここ最近、似たようなご質問が続いたのですが、

なんかあったのかな?

 

幹細胞エキスはちょっとしたブームがありまして、

ことの発端はフィトセルテック®と呼ばれる

リンゴ幹細胞エキスが発売されたことかな?

 

それに続き、各種植物からも幹細胞エキスが発売され、

どの植物からも幹細胞エキスを作る技術まで確立されています。

 

で、昨年にはヒト幹細胞エキスがブームになって、

展示会ではヒト幹細胞だらけでした。

 

そこでの商談の結果、ヒト幹細胞エキスを使った商品が

次々にでてきたので、それがご質問のきっかけになっているのかな~

と推測してみたり。 

 

 

植物幹細胞エキスとは?

多くの人が誤解しているのですが、

化粧品で使われているものは、「幹細胞」ではなく、

幹細胞「培養液」です。

 

培養液で幹細胞を育て、

最終的には幹細胞をぶっ壊して、濾過したものになります。

 

再生医療で使われるiPS細胞とかは、幹細胞を使うので、

そのへんと混同してしまうために生まれる誤解だと思われます。

実際の幹細胞を使うとなると、まあ、色々とお国の制約がありますので、

現実的には難しいです。

 

 

さてさて、植物幹細胞とはってことですが、

iPS細胞だとかSTAP細胞だとかで騒がれた幹細胞が

そんな簡単に作れるのか?

という疑問を抱く人もいるかもですが、

植物に限っては、かなり簡単に作れます。

 

通常、幹細胞は何にでもなることができる細胞ではありますが、

一度何かの細胞に代わったら、それは不可逆な変化になります。

つまり、幹細胞から筋肉細胞になることはできても、

筋肉細胞が幹細胞になることはできないってこと。

 

動物の場合はそうなんですが、植物はある一定の条件を満たせば、

どんな細胞も幹細胞になるんです。

これをカルス化といって、学生レベルでも簡単にできてしまいます。

私も大学の授業でやったことあります。

 

このカルス細胞を培養して増やして、化粧品の原料にするわけっす。

 

 

ヒト幹細胞エキスとは?

では、ヒト幹細胞はどうやって作っているの?

って話になると思います。

ヒトは植物ではないですからね(笑)

 

1つは卵細胞を受精したとご誤認させ、活性化させたものを使う方法。

こちらは倫理的な問題でウケが悪いです。

もう1つが体内にある幹細胞を引っ張り出してくる方法。

脂肪の幹細胞をヒトから摘出し、それを培養するってわけ。

中国人の美女から提供してもらったそうですが、

日本人の赤ちゃんから摘出した原料も出回っているそうです。

 

つまり、厳密な万能細胞ではなく、将来的に脂肪細胞になる

脂肪幹細胞ってのを使っているってことになります。

卵子のほうは完全に万能細胞ですけどね。

 

こちらもあくまで「培養液」になります。

ヒト幹細胞は医療行為でしか使えません。

 

他人のヒト幹細胞とか使ったら、拒絶反応が起こりますしね。

 

 

なんで効果があるの?

幹細胞には細胞に必要な栄養素が漏れなく詰まっています。

特に幹細胞の状態は活性が高く、その成分も通常の細胞に比べると

多岐にわたります。

 

細胞にとっては、まさに万能食となり、

肌の細胞に活力を与えることになり、

まあ、諸々の効果がでてくるってなわけです。

 

一説によれば、メッセンジャー物質が豊富で、

これによって、肌の組織が活性化されるのではないか?

って話もあります。

 

まあ、効かねーってことはないかと。

 

ぶっちゃけ、菌の培養液とかでも同じようなものですが、

単細胞の菌よりも多細胞の植物のほうが効果が高く、

また、ヒトであればその親和性がさらに高いです。

 

 

どれを選べばよい?

幹細胞エキスの商品を選ぶときのポイントですが、

幹細胞エキスとしてどのくらい配合されているか?

ってのが重要で、由来は二の次です。

 

幹細胞エキスは安い原料ではないです。

比較的高い部類に入るかな。

正直、沢山いれても微量でも、消費者にはわかりません。

ですので、微量しか入れずに、名前だけ使うところが

非常に多いです。

 

濃度依存で効果がでてきますので、多いに越したことはないです。

どんだけ入っているかってのがわかるものを選べば、

まず失敗することはないです。

 

 

厄介なのが、原料として何%配合かはわかるのですが、

幹細胞エキスとして何%かは基本的にはわかりません。

 

リンゴ幹細胞のフィトセルテック®であれば、

幹細胞エキスとして9%含まれているってのがわかるのですが、

新規の幹細胞ってのは未知数ですからね・・・

意図的にうっすい原料を作ることは可能なのですよねー

まあ、そんなにひどい物は基本的には市場に出回ってはいませんが。

 

植物であれば、大きな差はないです。

同じ濃度で、価格帯に差がないようであれば、

良さ気な植物を使っているのを選んでもいいんでないかな?

 

植物幹細胞エキスにくらべ、ヒト幹細胞エキスのほうが

効果が高いのは確実です。

2倍くらい高いと考えてもいいです。

 

ただ、ヒト幹細胞エキスのお値段はシャレにならないくらい高いです。

どれくらいって、天然ヒト型セラミドと変わらんくらい。

これを1%とか入れると、販売価格が恐ろしいことになります。

 

金銭的に余裕があれば、使うのもありだとは思いますが、

植物幹細胞エキス2%のものを使えばいいんでない?

と個人的には思いますけどね。

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