化粧品原料のプラセンタの活性成分を発見

プラセンタエキスの活性メカニズムが明らかに?!

プラセンタエキス、化粧品原料として人気のある原料の1つです。

効くか効かないかでいえば、効く原料ではあります。

もちろん、ピンキリですけどねー

 

 

東京工科大学応用生物学部の研究グループが、

化粧品原料に使われる「ブタプラセンタエキス」の活性メカニズムの解明につながる

成分の存在を発見したそうな。

 

Evaluation of fibroblast growth factor activity exerted by placental extract used as a cosmetic ingredient

(2017年10月2日に米国の科学誌「Journal of Cosmetic Dermatology」電子早期版に掲載)

 

 

研究では、成長因子の1つであるFGF(線維芽細胞増殖因子)ファミリーに対する

主要な受容体の活性化を解析できる細胞を複数種類作成。

 

これらに対してブタプラセンタエキスを加えると、

増殖反応を通じて5種類(FGFR1c、FGFR2c、FGFR2b、FGFR3c、FGFR4)の

FGF受容体について、活性化を示すことが明らかとなりました。

 

FGF受容体は1~4まであって、

4以外はb型、c型に分かれます。

つまり、7種類あるわけで、そのうちの5種類にたいして活性を示すというわけ。

 

プラセンタエキスにはFGF活性を発揮する物質が含まれており、

さらにこの活性物質は、高分子量と低分子量の両方の分子量範囲に含まれているそうな。

5つの受容体に作用するので、複数存在するってわけ。

 

プロテオグリカンと作用機構が似ているといえるかも。

 

また、プラセンタエキスには「グリコサミノグリカン」という糖鎖が存在しており、

これがFGF活性物質を保護しており、製造工程でも損なわれずに

活性を維持しているのではないか?と考えられています。

 

プラセンタエキスは製造工程で酵素処理をします。

FGFはオリゴペプチドであり、本来であればその酵素の影響を受けますが、

問題ないってことは、そういうことだというわけです。

 

 

 

FGFは、皮膚潰瘍や粘膜炎の治療、再生医療や美容皮膚科などの分野で

すでにその有効性が実証されています。

 

化粧品原料としてのプラセンタエキスの有効性も、

FGF活性によるものであることが今回の研究を通じて示唆されましたー

という話です。

 

もちろん、これはプラセンタエキスの効果の一因ってことで、

他にも色々考えられます。

 

正直、よくわからんけど効果はあるって状況でしたが、

少なくともFGF様物質は含まれており、

FGF活性があるのは確かになったというわけですね。

 

ぶっちゃけ、分析しても検出限界を超えているくらいの量

しか含まれていないとは思いますが、EGFと同様、

微量でも作用するんだと思われます。

 

 

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