乾燥刺激が時計遺伝子に影響を与える

乾燥が肌の体内時計を乱すことが明らかに

DHCの研究によって、乾燥刺激が時計遺伝子に影響を与え、

肌細胞の体内時計を乱すことが明らかになりました。

 

まずは時計遺伝子についておさらいしておきましょう。

代表的な時計遺伝子として、日中の発現量が高い「PERIOD」、夜間の発現量が高い「BMAL

があり、時計遺伝子といえばこの2つに着目している場合がほとんど。

なぜ、昼と夜とで遺伝子の発現に差がでるのかというと、

昼は外部の刺激、主に紫外線から身を守るために肌の防御力を高める必要があり、

夜は日中のダメージを修復するための回復力を高める必要があり、

それぞれ異なる遺伝子が活性化しています。

 

図では本来、日中に発現量が増えるはずのPERIOD遺伝子が、

乾燥刺激によって、増加してないのが見て取れます。

 

まあ、ぶっちゃけ現代人の体内時計は乱れており、

夜になってもPERIODが減らないので肌の修復が滞るってのが

問題になり、PERIODを抑えるようなアプローチもされています。

 

ですので、この結果は乾燥によって受けたダメージを

修復することが優先されていると考えるのが妥当かな?

おそらくBMALの活性は高くなっていると思われますが、

そちらのデータもあればよかったんですけどね。

BMALも不活性化していたら、一大事ではありますが・・・

 

 

ただ、乾燥しているということは、セラミドが不足しているのは間違いなく、

ただでさえバリア機能が低下している状態にもかかわらず、

遺伝子レベルで防御力が低下してしまうってのは問題かも。

 

これって、乾燥肌の自力回復が非常に難しいってことを示唆しているわけで、

実際、乾燥肌ってのは放っておいてよくなるってことは稀ですからね。

 

 

で、これに対して何が良いかって話になりますが、

DHCは乾燥刺激によって乱れた体内時計のリズムを調整する成分として、

セラミドNP(セラミド3)、サリチロイルフィトスフィンゴシンを発見した!

といってます。

 

 

正直、セラミドに体内時計の正常化する機能があるのか!

と手放しに喜びたいところではあるのですが。。。

 

 

たぶん、これは乾燥が改善されることによって、乾燥で乱れた

体内時計が正常化するってだけだと思われます。

 

サリチロイルフィトスフィンゴシンはEvonik社の原料。

Evonik社はセラミド原料の最大手ってところかな。

Phytosphingosine SLCって原料でフィトスフィンゴシンとサリチル酸

をくっつけた原料になります。

 

展示会でなんか説明受けて、サンプルももらったんですが、

超高いです、こいつ。セラミド6Ⅱの2倍くらいだったなかー

ランコムのなんかに使われているくらいかと思われますが・・・

DHCも使ってくるのかねー?

 

一応、抗シワ原料ってことになってはいるんですけどね。

https://personal-care.evonik.com/product/personal-care/Documents/sofw-ps-slc.pdf

 

とくに時計遺伝子とか体内時計とかいう話はないかな?

DHCが発見ってことですし。

まあ、この原料の抗シワ作用のメカニズムを紐解いていくと、

時計遺伝子が関わっているのかもしれませんね。

 

 

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