化粧品のポリマーと車のポリマーは同じ?!

まあ、そんなわきゃないんですけど

ポリマーは車のコーティングにも使われているようなもの。

だから、そんなものが入った化粧品は危険だ!

 

と仰っている人がいるそうな。

 

ビニールとかサランラップと同じ成分で、

それを顔に塗るなんて正気の沙汰じゃない!

みたいなやつと同じですね。

 

ポリマーってのは重合体のことで、

ポリってのは「たくさんの」という意味。

 

アミノ酸でジペプチドは2個のアミノ酸、トリペプチドは3個・・・

オリゴペプチドは数十個のアミノ酸、それ以上はポリペプチドなります。

まあ、ポリペプチドってのはタンパク質のことですね。

 

つまり、タンパク質もアミノ酸の重合体ですので、

ポリマーっていえば、ポリマー。

 

他にもヒアルロン酸はNアセチルグルコサミンとグルクロン酸の重合体ですし、

デンプンやセルロースはブドウ糖の重合体です。

 

ポリマーってのはかなり多くの物質を含んでいる言葉なんです。

ポリマーと呼ばれるものが、すべて同じもの、同じ性質を持っているかというと、

決してそんなことはないわけです。

 

 

ん?合成ポリマーはダメで天然ポリマーはいい?

それでも、合成ポリマーなんて、物凄い種類あることには

変わりないです。

 

 

ポリマーがいい、悪いって議論以前の問題で、

化粧品に使われているポリマーと車に使われているポリマーを

混同する意図のほうが問題だと個人的には思うんですわ。

 

仮に、何も知らなくてポリマーはすべて同じものだと思っての発言であれば、

まあ、まだマシでしょう。

(もっとも、信用に値しないのは変わらないんですが)

 

しかしながら、おそらく確信犯なんだと思います。

決して、同じだとはいっていないと思うんですよ。

ポリマーが使われているものとして、化粧品と一緒に、

車だの、ビニールだの、おむつだのを並べているだけ。

 

で、あたかも同じものだと誤認させて、

ポリマーを使った化粧品は危険だと誘導しているのだと思われます。

 

まあ、悪意があるわけですよ。

少なくとも騙そうという意志をもっているわけですから。

 

 

それはさて置き、ポリマーがあかんという理由として、

コーティング状態となるため、皮脂の分泌が減少するという説が根拠になっているそうな。

もちろん、誰がいいだしたか定かではないですし、

そのようなデータがあるわけでもないです。

 

で、皮脂減少⇒肌の常在菌の菌叢が乱れる、乾燥肌になる・・・

みたいな展開になります。

 

前提が仮説で話を進めているわけです。

 

 

なんかね・・・

これも都合のいい話に誘導しているわけなんですよね。

そこに悪意以外に何が存在すると?

 

まあ、ポリマー系の素材に頼って作られた商品ってのは、

碌なものがないって傾向はたしかにありますが、

ポリマーを悪としているところも、同じくらい碌なところでは

ないんでないかなー

 

あくまで個人の感想です。

 

 

ポリマーを推奨するつもりもさらさらないんですが、

神経質になる必要もないと思うんですよ。

どうせ浸透するわけではないんですし。

 

ただ1つだけ注意してほしいのは、

ポリマーが乾燥を引き起こすってことはないとは思いますが、

乾燥しているのに、ポリマーで誤魔化されるってのはあります。

 

本当は乾燥しているんだけど、ポリマーによって肌が覆われるので、

乾燥を認識できないと。

 

常套手段だと、クレンジングにポリマーなどの皮膜成分を入れて、

乾燥やツッパリを誤魔化かすってのがあります。

 

 

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