大気汚染がアトピーの原因?!

大気汚染物質がアトピーを引き起こすメカニズムを解明

東北大学を中心とする共同研究チーム(他に信州大学など)によって、

大気汚染物質がアトピー性皮膚炎の諸症状を引き起こす仕組みの一端を解明したとの

発表がありました。

 

「Nature Immunology」のオンライン版で公開されているそうです。

 

アトピー患者は世界中で増加の傾向にあり、

その一因が大気汚染にあるのではないか・・・

なんて言われてはいるものの、特にその関係性を示唆するものはありませんでした。

 

ただ、大気汚染物質にはAhRという転写因子(DNA に結合して遺伝子の発現を制御するタンパク質)を

活性化する成分が含まれていることがわかっており、

さらに、AhR活性化マウスは慢性皮膚炎を発症することも確認されています。

 

そこで研究チームは、このAhRに注目して、

大気汚染物質に触れると、肌で何が起こっているのかというのを

調べたわけです。

 

 

ちなみに、AhRが働くのは、異物の分解を促すため。

そのために、普段は動いていない遺伝子を活性化させるわけです。

この働きは個人差が非常になり、活性が盛んだと、

化学物質敏感症になるといわれます。

 

 

 

で、結果は、大気汚染物質が転写因子AhRを活性化させることでarteminという

神経栄養因子(神経の生存や成長、分化を促すタンパク質の総称)を発現させ、

皮膚表面の表皮内へ神経が伸長したそうです。

 

それにより、過剰に痒みを感じやすい状態を作り出し、過剰な痒みにより皮膚を掻いてしまうことで

皮膚バリアが破壊され、皮膚から多くの抗原が侵入してアレルギー性皮膚炎を引き起こすのでは、

とのことだそうです。

 

今回の成果から、AhRの活性やarteminの働きを抑える物質により、

アトピー性皮膚炎の痒みをターゲットとした新治療薬ができるかもしれないというか、

そういう薬を作りたいとのこと。

 

 

まあ、アトピーに限らず、近年は花粉やpm2.5が

肌荒れの原因になっているといわれているわけです。

 

この神経が表皮まで伸びていくってことは、

体としてはいち早く異物を感知し、防衛に備えたいとの意図があるのですが、

まあ、これが過剰な反応を示してしまうというわけですな。

 

いわゆる敏感肌ってやつです。

 

 

春先、ゆらぎ肌と呼ばれるものを体験する人は非常に多いです。

いままでのケアなのに、ある突然、肌が荒れる、

いままので化粧品が使えなくなる、などなど。

 

花粉の季節ってのもあるし、偏西風の関係で、

pm2.5などの汚染物質が大量に飛来します。

 

明確なデータがあるわけではなかったのですが、

今回のデータは、その裏付けの一端を担うものではないのかなー

なんて思ったわけです。

 

 

まあ、どの程度の汚染物質に触れたらなるのかは

よくわからんのですが、春先は注意したほうがいいのかなー

 

アンチポリューション素材の動きが活性化しそうですにゃー

(ポリューションとは汚染という意味)

 

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