アーティチョーク葉エキスの変形性関節症予防効果

意外なところがでてきたな・・・

Life Sciences誌(ELSEVIER社)のVolume158(1 August 2016)に、

アーティチョーク葉抽出物に関する下記の研究論文(英文)が掲載されました。

 

Cynaropicrin is dual regulator for both degradation factors and synthesis factors in the cartilage metabolism

 

内容は、変形性関節症の発生は、軟骨の分解と合成のバランスの崩壊によるもので、

アーティチョーク葉抽出物の有効成分であるシナロピクリンに軟骨の分解と合成のバランスを

改善する作用があることを見出した、というもの。

 

まあ、アーティチョーク葉エキスに変形性関節症を予防する効果が確認されたって話です。

 

変形性関節症ってのは、膝の軟骨がすり減り、

本来の位置とは違う形になってしまうことです。

O脚とかX脚とか呼ばれるものです。

で、すり減り過ぎると痛みが出てくるってわけです。

 

加齢により、膝が痛いってのはだいたい、変形性関節症であり、

国内には2000万人以上がこの疾患にかかっているといわれます。

最終的に歩けなくなり、要介護の最大の原因ともいわれています。

最近流行のロコモティブシンドロームってやつです。

 

一般的な流れは、膝痛い⇒接骨院行く⇒ヒアルロン注射⇒ステロイド注射⇒人工関節

って感じになるのですが、高齢で骨が脆いと人工関節は無理で寝たきりになります。

 

で、それは嫌だから、グルコサミンなどのサプリメントを取るわけです。

グルコサミンのサプリメントは需要が高く、年々市場は拡大しています。

 

そんな背景もあり、関節に効くって原料は、

大きく動く可能性を秘めており、その関係で、

このようなデータをとって論文発表したのではないかと推測されます。

 

もともと抗炎症的な効果もあったので、

ある程度勝算はあると判断していたんでしょうね。

 

 

さてさて、アーティチョーク葉エキスはバイオベネフィティという原料名で、

一丸ファルコスから販売されています。

弊社もお世話になっている原料です。

 

アーティチョーク葉エキスは遺伝子発現の鍵となるNF-κの

働きを抑制する効果があります。

 

加齢に伴い、NF-κが増加していきます。

遺伝子は通常ロックされており、NF-κはそのロックを解除することができます。

増えすぎると、今まで解除されなかった遺伝子が解除されるようになります。

その遺伝子が老化遺伝子ってなわけです。

 

そうなると、どうなるかというと、

組織分解酵素が作られるようになります。

代表的なのは、コラーゲン分解酵素ですかね。

年齢と共に、様々な成分が体内から減る原因の1つです。

 

そして、今回の論文で分かったことは、

軟骨成分の分解もNF-κが引き金だった、ということです。

 

関節痛というのは、日々の使用によって軟骨が摩耗していくのではなく、

老化遺伝子の発現によって、内側から破壊されていたわけです。

 

で、アーティチョーク葉エキスと取ることで、

NF-κの暴走を食い止め、老化遺伝子の発現が抑えられるため、

軟骨の摩耗が抑えられるという結果になるわけです。

 

つまりですよ。

グルコサミンだけ摂取していては、補っても補っても、

どんどん内側から分解されてしまい、効果を実感するまで時間がかかる。

でも、アーティチョーク葉エキスと一緒にとれば、

補ったものがそのまま積み重なるので、結果が早くでる・・・

といった感じのセールストークが展開できるわけ。

 

飽和気味の関節サプリ市場での差別化って意味は、

なかなか面白い切り口だと思います。

 

まあ・・・言えないんだけどね(笑)

 

 

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