コメ由来セラミドの新データ

国産由来のグルコシルセラミドの効果

一丸ファルコスより、国産米を素材としたグルコシルセラミド「水溶性セラミドRC」

のヒト皮膚における「角質状態改善(バリア機能改善)作用」および「シワ改善作用」を確認し、

高機能セラミド原料として紹介を開始したそうな。

今回、20代~50代男女に0.1%「水溶性セラミドRC」配合ローションと
コントロール(デキストリン)を顔面左右にそれぞれ1日2回、1月から2月にかけて4週間塗布し、
試験前と試験開始4週間後の肌状態を測定したのが上図になります。
試験前に比べて、0.1%のグルコシルセラミド配合のローションを使った4週間後は、
明らかに角質状態が改善している!
とのことですが、ちょっと引っかかるところがありませんか?

 

そう、コントロールの4週間後と比較すると、

有意な差はないんです。。。

 

この改善量はデキストリン入りのローションと変わらない効果であると

言えなくもない結果です。

 

また、重層剥離スコアってで比較していますが、

なかなか数値として表しにくい試験ではあります。

テープかないかでベリッとやって、角質がどれだけはがれたか、

染色して確認するわけです。重なって角層がはがれるほど濃く見えます。

重なってはがれるってことは、肌の状態が悪いとして(脆い)とし、

重なっている量を5段階評価するというわけです。

(図はグラフとは逆に点数をつけてますね。この辺は任意みたいです)

 

まあ、正直、スコア2とスコア3の評価を目視で行うってのは、

なかなか難しいものです。

厳しい目で見過ぎてもダメですし、甘々でもだめですからね。

また、はがすときの強さも全く同じにするもの難しい。

手心を加えやすいってことです。

 

もっとも、コントロールを見る限り、フェアに試験を行っているのだろう

ことは伺えますし、一丸のデータは控えめに出しますからね・・・

ほとんどの原料がメーカーのデータ以上の効果でます(笑)

 

 

というか、なぜコントロールを公表した?!

左を削って公開することだってできたはずなのに・・・

コントロールがなければ、角質が改善した!としか見えませんからね。

他の原料メーカーだったら絶対出さないと思いますよ。

 

正直というか、馬鹿正直というべきか・・・

嫌いではないですがね。

 

それにしても、0.1%とは低濃度で試験してますよね・・・

水溶性セラミドRCは粉末原料ですが、グルコシルセラミド100%ではなかったはず。

賦形剤のα-グルカンのほうが割合が多いのは確かです。

(取り扱ったことないので、記憶違いかも)

 

まあ、安い原料ではないですからね。

どちらかといえば高いです。

0.1%入っていれば、かなり贅沢な配合量といえるかも。

何はともあれ、そんなに入れれるか!という量でデータ出されても

現実問題、その濃度で使うのは不可能ですから、そういう意味でも良心的です。

 

 

グルコシルセラミドなので、肌のセラミドを増やすことはできませんが、

保湿成分としては優秀です。

 

これ以外にヒアルロン酸産生の促進作用、角質水分量の増加が確認されています。

 

 

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