アトピーに関わる新たな要因

クローディン1遺伝子の発現量がアトピーに関係している

クローディン1は細胞間をつなぐのに不可欠なタンパク質で、

タイトジャンクションを形成するのになくてはならない存在です。

 

このタイトジャンクションは第二のバリア層として働き、

体内の水分の蒸発を防いでくれます。

 

このクローディン1遺伝子を壊して、クローディン1を作らないマウスを作ると、

生まれて1日で死に至ってしまうそうです。

体内の水分を保持できず、体からどんどん水分がでてしまい

脱水症状になってしまうそうです。

 

そのため、クローディン1がアトピーに関与しているのかどうか、

調べるのが困難だったのですが、科学技術振興機構がクローディン1の発現量を

6段階に調整することで、アトピーとの関連を明らかにしたそうです。

 

アトピー性皮膚炎の発症に関わる新たな要因

~クローディン1遺伝子の発現量が皮膚炎の重症度を決める~

 

まあ、この実験系を作ったってのが凄いとこなので、

クローディア1の発現とアトピーの関係性は、

そりゃ、あるだろうと思われていたわけです。

 

遺伝子は2対になっています。

優性遺伝子、劣性遺伝子ってのは習っていると思います。

メンデルの法則ってやつ。

 

今回の場合は対の遺伝子が両方発現するタイプのため、

6段階と細かく分かれることになりました。

 

正常(+)、ノックダウン(△)、ノックアウト(-)の3つの個体を掛け合わせることで、

(+/+)、(+/△)、(+/-)、(△/△)、(△/-)、(-/-)の6種類の個体ができます。

正確には(-/-)は死んでしまうの5種類になるわけですが。

 

クローディア1の発現量は

(+/+)・・・100%

(+/△)・・・60%

(+/-)・・・50%

(△/△)・・・20%

(△/-)・・・10%

 

50%までは症状がでないのですが、

それ以下はアトピー症状がでたそうです。

さらに、20%では大人になると症状が落ち着くのに対し、

10%は大人になっても症状が落ち着かないところから、

アトピーの個人差がでるのにも影響を及ぼしているのは、

この遺伝子なんじゃないか?との推測がされています。

 

このクローディアに類似する、つまりタイトジャンクションに関連する遺伝子が

27種類も見つかっており、それぞれの発現量によって症状が様々に変化する

のではないか?とのこと。

 

 

タイトジャンクションが重要ってのなら、

タイトジャンクションを正常化してやればいいのですが・・・

 

タイトジャンクションといえば、マンダリンクリア。

タイトジャンクションの形成を促進します。

 

ただ、遺伝子の問題で、タイトジャンクションの形成に関わる遺伝子が

ちゃんと働かない場合は効果が期待できるのでしょうか・・・

幸い、50%を超えればいいのですから、なんとかなると信じたいところではあります。

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