フルボ酸のウンチク

ちゃんとしたフルボ酸を見抜くには?

フルボ酸とは、動植物の死骸が土壌の微生物によって分解され、

土に還る過程でできる物質です。

数千万年という長い年月をかけてできるもので、腐植土の中から抽出されます。

 

フルボ酸は厳密にはアルカリにも酸にも溶解可能な性質をもっており、

アルカリには溶けるけど酸には溶けないフミン酸、

どちらでも溶けないフムス質と3種類にわけられます。

 

ややこしいのが、これらすべてをフルボ酸と呼ばれています。

まあ、フミン質にもフルボ酸が含まれていますので、

フルボ酸配合っていっても嘘ではないわけですからね。

 

何が言いたいかというと、フルボ酸という言葉が先行して、

まがい物が多いともいわれています。

実際、フルボ酸という言葉は知っているけど、よくわからないって

人のほうが多いのではないでしょうか。

 

 

フルボ酸がどれだけ含まれている?!

フルボ酸って基本黒いです。

いわゆる酵素と呼ばれる植物発酵エキス。

あれって、だいたい黒っぽい茶色をしています。

フルボ酸もかかわっている菌の数や発酵年数の桁が違いますが、

発酵生成物です。

 

うちが使っているバオバブエクストラという原料ですが、

こんな感じで黒いです。

通常は土壌からフルボ酸を抽出するわけですが、

この原料はかなり特殊で樹木に吸い上げてから抽出します。

完全に抽出方法は秘密になっているので詳しいことはわかりませんが、

木から抽出しているためか、バニラの香りします。

 

フルボ酸の特性を活かして、アルカリ水で沈殿物(フムズ質)を除き、

酸性水で沈殿物(フミン酸)を除き、最後に残ったものを粉末化しています。

 

それでもフルボ酸の割合は50%以上で、残りはフミン酸になります。

 

フルボ酸の構造式はこんな感じになってますが、

ぶっちゃけ、フミン質、フミン酸、フルボ酸の分け方は、

沈殿した、しないという雑な分類。

アルカリにも酸にも溶けたので、残ったものはフルボ酸と呼んでも差し支えないのですが、

フルボ酸というのはこういう構造してますってことになっているので、

厳密にいうとフルボ酸は50%以上で、残りの高分子有機複合体はフミン酸ってことに

なっています。

(フムス質でもフルボ酸でもないから、フミン酸というわけです。ややこしい)

 

 

で、問題になってくるのがフルボ酸と言いながらフムスエキスの場合ですね。

何が問題って、フルボ酸を名乗って入るのですが、透明なんです。

 

で、これがバオバブエクストラを3%溶かした時の状態。

もう真っ黒ですわ。服についたら落とすの大変です(笑)

 

それが透明なのは一体どれだけのフルボ酸が含まれているかって話です。

ひどいのになると、腐葉土に水を通しただけのもを、フルボ酸といっているところもあるそうな。

 

まあ、ちゃんとフルボ酸が含まれているものは色がついてるってことです。

1つの目安になるんじゃないかな?

 

 

さてさて、本物のフルボ酸は●●だけってのがあるらしく、

これについてどう思うかって話なんですが・・・

 

実際、フルボ酸単体で自然界から抽出するのは非常に困難です。

50%以上でもかなりの高濃度ですからね。

 

で、そのフルボ酸は植物発酵エキスから抽出したものらしいです。

フルボ酸は土壌に含まれており、植物はそれを吸収します。

フルボ酸が多い土地ほど、実り豊かになるといわれています。

 

が、植物から直接抽出するのは効率が悪いです。

そこで発酵により、何千万年かかる発酵工程を

非常に短い期間に短縮することに成功した・・・とのこと。

 

なんでもフルボ酸60%以上の液体の製造に成功したとか。

 

フルボ酸はまあご覧の通り、粉末状のものですが、

液体ってのが少々引っかかります。

 

化粧品のインキコードではフルボ酸で登録されているようですが、

食品では植物発酵エキス(フルボ酸含有)という形になっています。

ペースト状の原料なのかな?(液体って書いてるけど)

 

製品規格書を見ないことにはなんともいえませんが、

本当に60%以上ものフルボ酸を含んでいるのかは懐疑的です。個人的には。

(規格書持っている人いたら見せて欲しいです)

 

あと、フルボ酸100%の商品のように見えますが、

オーガニック100%であって、フルボ酸が100%なわけではないです。

また、フミン酸が含まれていないという意味で腐植物質としてフルボ酸100%

なだけであって、製品としてフルボ酸100%ではないです

 

まあ、意図してやっているのだと思いますが、紛らわしいことこの上ないです。

 

余談ではありますが、化粧品には水は記載義務がありますが、

食品は水は書かなくてもよいのです。

 

推測ですが、まあ60%以上フルボ酸が含まれている原料があって、

それを水で薄めて出している商品ってことなんだと。

 

だからって、悪いものではないとは思います。

体内にとって、微量必要な成分ですからね。

あれくらいの濃度がちょうどよいのかもしれません。

 

 

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コメント: 3
  • #1

    みゆ (木曜日, 07 4月 2016 20:56)

    詳しく書いてくださりありがとうございます!
    化粧品にも食品にも色々なからくりがあるんですね…素人にはちょっと難しいけど(汗)
    でも参考になりました♪

  • #2

    さか (木曜日, 06 2月 2020 21:14)

    てことは、フルボ酸と水しか原材料の表示がないのに透明なものは
    フルボ酸が全然入ってないってことですか?

  • #3

    森崎 (金曜日, 07 2月 2020 17:11)

    そう理解してもらって問題ないです。
    また、フルボ酸と表記できるものは、バオバブの原料だけだと思います。
    もしかしたらあるかもしれませんが、私の知る限りではないです。