萌えおこし問題

のうりんポスター問題

まあ、ローカルネタですが、マーケティングとしては考えさせられる問題ではあります。

のうりんとは岐阜県美濃加茂市にある立田茂農林高等学校を舞台とした、ライトノベル。

舞台は実在するわけで、それを利用して市が萌えおこしを行っています。

 

萌えおこしとは、いわゆる萌えキャラを使って、今までアプローチできなかった

潜在顧客を掘り起こすことで町の活性化を狙ったものです。

当初は冷ややかな目で見られていましたが、多くの成功例があり、

ゆるキャラに続き、乱立しているのが現状です。

 

実際にのうりんとのコラボで、その舞台はファンの間では聖地巡りとして

観光面でも大きな効果をもたらしているとか。

海外からも来ているそうです。

また、高校への志願も倍になったとか。

 

んで、ポスターに「女性を差別的に扱っている」とか「観光PRとしては不適切」

なんて批判が殺到したとかで、差し替える問題になりました。

このポスター、以前に献血の呼びかけのポスターとしてすでに使われていたもので、

関係者からすれば「今更なんで?」といった感覚だったのではないかと。

 

この背景にはその少し前に問題になった伊勢の公認キャラ「碧志摩メグ」の問題が

あったというのが大きいと思われます。

 

女性軽視だとか、イラストが卑猥だとか云々で、

公認撤回を求める署名があったことが報じられました。

 

まあ、こういったものに対してアレルギー反応を示す人は一定数いるわけで、

これがダメなら、のうりんのやつもダメだろうって感じで飛び火したわけですね。

個人的には結構好きですけどね。

LINEのスタンプがかわいいです。

 

さてさて、これらの批判が集まることで、

何が起こるかってことですが、

まあ、関係者は迅速にかつ的確に対応する必要があるわけですが、

ぶっちゃけ、宣伝効果のほうがデカいですよね。

 

炎上商法と呼ばれるものです。

 

のうりんに関していえば、こういうものに眉をひそめる層にまで

拡散が浸透したわけですから、今までよりも広い層にアプローチしている

ことは間違いないです。

 

さらに、ニュースにまでなるわけですから、

そこで興味をもつ人も少なからずいたはずです。

結局、こちらに差し替えすることになったわけですが、

はじめからこちらを使うよりも、ずっと宣伝にはなったわけです。

リスクはあったけど、それに見合うだけの収穫はあったと思います。

 

今後も賛否両論になるとは思いますが、

美濃加茂市のさらなる発展を心から願うばかりです。

 

 

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