ヒアルロン酸を取っても意味がない?

髪の毛を生やすために髪の毛を食べるような物??

ヒアルロン酸を取っても意味がない。

ヒアルロン酸が減っているからヒアルロン酸を補うというのは、

髪の毛減ってきたから髪の毛を食べるようなものだ。


という論調は昔からよく使われています。


足りないから補うってのは栄養学的には当たり前であり、

むしろ、それ以外で補うことのほうが難しいと思うのですが、

なぜか、サプリメントを毛嫌いするお医者さんは多いです。


そのヤリ玉に挙げられるのがコラーゲンとヒアルロン酸なんですが、

食べても意味がないとの主張はよく目にします。



確かに、髪の毛を食べても消化吸収できません。

結果、髪を食べても髪の栄養とはならず、意味がありません。


では、ヒアルロン酸は消化吸収しないのかというと、

消化、吸収されます。

Nアセチルグルコサミンとグルクロン酸に分解されて吸収されます。


ヒアルロン酸として、そのまま吸収されることはないですが、

吸収できる大きさまでに分解され、ちゃんと吸収されます。

確かに、食べたヒアルロン酸が全て吸収され、

全てお肌や関節にいくわけではありません。


ただ、全身の何かしらの材料として使われるわけです。


これって、髪の話と同じ?

違いますよね?



以前にも何度も似たようなことを書いているような気はしますが、

あなたの体はあなたが食べた物で構成されています。

それ以外のものが入る余地はないです。


食べ物を体内で消化吸収し、合成、分解などを行って、

全てのパーツを用意しているわけです。

質量保存の法則を無視して、無から有を作っているわけではありません。


ヒアルロン酸を取っても、ヒアルロン酸にならないというのであれば、

どのようにして、ヒアルロン酸をどのように作り出しているというのでしょう?

何にせよ、体内のヒアルロン酸は食べた物から作られるわけです。

100%ヒアルロン酸になるとはいいませんが、数%はヒアルロン酸になると

考えたほうが自然な考え方だとは思います。


一応、ヒアルロン酸の体内利用率は8.8%

N-アセチルグルコサミンは24.7%というデータがでています。※


※キチン・キトサン研究, 17(2), 152-153 (2011)

キチン・キトサン研究, 5(1), 33-42 (1999)

新薬と臨牀, 52(3), 71-82 (2003)

日本臨床栄養学会雑誌, 20(1), 41-47 (1998)

薬理と治療, 38(5), 435-445 (2010)

第8回グルコサミン研究会学術集会要旨集, 12 (2012)


まあ、ヒアルロン酸は非常に高価な原料ですから、

そんなにガバガバ取れるようなものではないのです。

(通常1mg、多くても10mgくらいが相場)


一方、ヒアルロン酸の3倍利用率が高いN-アセチルグルコサミンは

ヒアルロン酸よりもずっと安価です。

推奨派500mg~1000mgは現実的に取ることが可能な量です。


ヒアルロン酸の半分はN-アセチルグルコサミンです。

ヒアルロン酸の100倍の量を取れるわけで、効果を期待してもいいんじゃないかな?

と個人的には思っています。



あと、ヒアルロン酸が年齢を重ねるごとに減るって話はよく聞くと思います。

だから補えって話もね。


そもそも、ヒアルロン酸が年齢と共に減るのは、

ヒアルロン酸合成 < ヒアルロン酸分解


ということが体内で起こっているからです。


これを逆転しない限り、ヒアルロン酸は体内で増えません。


その一手が補うという行為なわけです。

そして、その中で一番効率的であろう成分がN-アセチルグルコサミンというわけです。