生セラミドって何?

生セラミド配合?!

「おたくのセラミドは生ですか?」

とのご質問をいただきました。

 

はい?生??

何の事だか意味が分からなかったわけですが、

どうも生セラミド配合を謳っている商品があるとかないとか・・・

 

まず、生セラミドが存在するか否かはさておいて、

化粧品って熱をかけるわけです。

殺菌のためにね。

 

生セラミド配合といっても、結局は火をかけているわけです。

 

料理で喩えるなら、生野菜配合カレーといえば、

この言葉の滑稽さが理解できると思います。

 

仮に非加熱で作っている化粧品であれば、

そちらをアピールしたほうが強いと思います。

熱を加えずに安定性、安全性を確保する技術があれば、

1つのスキンケア革命になるでしょうからね。

 

 

さて、生セラミドってなんぞやという話をすると、

セラミドって物質名なわけです。

分かり易く言えば、生ビタミンCとか、生亜鉛とかといっているのに等しいわけです。

 

まあ、推測ではありますが、

生コラーゲンと呼ばれるものは、

コラーゲンをフリーズドライ(凍結乾燥)し、粉末化する前の状態のもの

を指しているので、

 

生セラミドも、粉末化する前の液体のことをいっているのだと思います。

合成だと有機溶媒などが含まれているので、液体状態では

とても使えたもんではないので、

天然由来、つまり植物か馬かどちらかでしょう。

(おそらく粉末化を水で希釈した原料のことであると思われますが)


 

ちなみに、生コラーゲンと呼ばれる液体のコラーゲン、

粉末の物と効果は変わりません。

「生」である利点は、熱で壊れやすい成分が生きていることです。

酵素とかビタミンとかね。

だから生プラセンタなら、まあ、分からなくもないわけです。

熱を加えてないから、EGF等の成長因子も生きている云々と

言えるのかもしれません。


ただ、それを活かすためには非加熱で製造する必要があるので、

その原料を使うことに意味があるのかはなんとも・・・



そもそも「生」の定義が化粧品で定められているわけではないので、

この表現自体は問題はないんでしょうね。


熱を加えてても、

乾燥物よりも水分が多いということで「生」と呼ぶものもありますし(生麩、生湯葉など)

加工の程度が低いものを「生」と呼ぶものもありますし(生あんなど)

目くじらを立てるようなことではないんですけどね~



ついでなので、非加熱で化粧品を作るとなると、

どのような方法があるのか検討してみました。


1つは低温殺菌法。

牛乳を殺菌する方法ですね。

63~65℃で30分間置くという方法。

まあ、加熱・・・ですけどね。

比較的成分を壊さずにできるのかな?


もう1つは紫外線による殺菌法。

これだと表面は殺菌できますが、クリームとかだと

奥の方まで紫外線がいかないかも。

また、保存は直射日光にあてるなと書くくらいなので、

紫外線にあてたら、劣化しそうではあります。


同様にオゾン殺菌法も、表面はいいけど、

奥には届かないし、酸化してしまうので、

商品の劣化は避けられないかな~


あとは、完全無菌室でつくるとかくらいかな?

逆に防腐剤を強化するという手もありますが、

それだと本末転倒って気もしないでもない。


【関連記事】

生の酵素?